急に華やぐ花傘巡行

 大船鉾のあと、行列の雰囲気が急に変わります。

 お気づきの方もおられると思いますが、山鉾巡行は男だけ、女人禁制なのです。花傘巡行は、もともと1966年に交通事情から後祭が前祭に統合された際に、還幸祭の巡行として発案されたものですが、後祭復活後も存続することになりました。

 昔の山鉾巡行コースだった寺町通を、御池通まで北上します。あまり知られていませんが、花傘巡行にも籤改めがあります。寺町通はアーケードが出来て、物理的に山鉾巡行はできなくなりました。

子どもたちも元気いっぱいで参加。
獅子舞も練り歩きます。
馬長稚児。
鷺舞。津和野の鷺舞が有名ですが、もともと巡行時に傘鉾の周囲で舞っていたものが八坂神社から津和野藩に伝わったものです。その傘鉾が途絶えたので、この鷺舞も途絶えていました。
京都織物卸商業組合(織商)の織商鉾。どうりで衣装に凝っています。
宮川町の芸妓子さん。毎年5花街のうち順繰りに2花街が参加します。
祇園甲部の芸妓さん。雀踊りを奉納するので、雀柄の着物です。しゅっとしたはります。

 さて、6日間にわたってお伝えしてきた祇園祭の魅力、感じていただけたでしょうか。ぜひ、京都にお出かけください。

京都祇園祭
URL http://www.gionmatsuri.jp/

小林禎弘
フォトグラファー。京都市生まれの京都市育ち。同志社大学を卒業後3年間の公務員を経て撮影の世界へ。雑誌、書籍、広告を舞台として、京都を中心に西日本を幅広くカバー。「撮影歴30年ですが、それくらいでは京都の事はまだまだわかりまへん」。