山鉾が回りきると拍手喝采

 「辻回し」は、巡行の一番の見せ場。前祭(さきのまつり)と後祭(あとのまつり)の場面をあわせて紹介します。

 絢爛豪華な山鉾に見とれるのもよいですが、声をあげ、筋肉を引き絞り、汗をきらめかせて山鉾を動かす人々にも目をこらすと、祇園祭の魅力をより楽しむことが出来るでしょう。

四条河原町の高島屋の前で辻回し。

 鉾には方向舵がありませんので、曲がり角で辻回しと呼ばれる方向転換の作業をします。方向を変えるだけのことなのですが、これが結構見もので、巡行の写真の中でも多くを占めています。山鉾が回りきると拍手喝采が起こります。辻回しは時間がかかるので、後続の山鉾が溜まり、連なっているのも絵になります。

懸命に曳く人。山鉾の重さは10トンともいわれます。
青竹を敷き詰めます。
山鉾の下にもぐって細かく調整。
青竹の上に車輪を乗せる。
水をかけて青竹の上を滑りやすくする。

2015.07.14(火)
文・撮影=小林禎弘