熱帯雨林を守りながら大自然の中で遊ぶ醍醐味

アクティビティやエクスカーションの申込みデスクはエントランスに。ここも全て木造で、森の中の雰囲気を醸している。

 ウィロウィロは単なるホテルではない。2004年にパタゴニア熱帯雨林の保護を目的にウィロウィロ財団が設立された。財団の目的は、地元コミュニティーとも協力しながら、観光、手工芸、有機栽培などを通してこの地域固有の自然環境を守ること。奇想天外ホテルは、その私営自然保護区内に造られた宿泊施設なのだ。地元チリのファミリーも週末を楽しんでいた。

 滞在ゲストは、ウィロウィロでは、季節限定のものも含め、実に40種類以上ものアクティビティ、オプショナルツアーを楽しみながら自然と遊ぶことができる。木彫りや刺繍などの手工芸ワークショップから、乗馬、ラフティングなどのアクティブな遊び、そして、マウンテンバイクやトレッキング、キャノピーなどの冒険心をかき立てるプログラムが多数用意されているのだ。

 なかでも、キャノピーは人気だった。「キャノピー」とは、森の木々が光を受ける林冠という部分のこと。そこを、ワイヤーロープにぶら下がって渡るというものだ。

厩舎で待っていてくれたのはロディくん。馬も美しいけれど、ロディくんも美少年!

 たったの2泊の短い滞在だったので多くには参加できなかったが、乗馬にトライしてみた。他の滞在ゲストが同行することのない、プライベートなツアーだった。

左:簡単な手綱の扱い方を教えてもらって、いざ、出発!
右:天気がよくて、馬も気持ちよさそう。

 厩舎の皆さんはスペイン語しか話すことができないので、送迎のドライバーが帰る前に、手綱の扱い方や注意事項など、必要なコミュニケーションをとっておく。そして、厩舎で待っていたロディくんの馬に続いて外へ。草原をしばらく歩いた後は森の中へと分け入っていく。途中、馬が勝手に道草してブッシュの中に突っ込んでしまったり、急に走り出したり。予想外の展開をしながらの楽しい1時間だった。

森の中へ。途中、馬がブッシュに顔を突っ込んで道草するというオマケも。
1時間があっという間に過ぎて、厩舎に戻ってきた。

2015.07.03(金)
文・撮影=たかせ藍沙