地獄を見た『ソロモンの偽証』での役作り

――「高校入試」の現場でも一緒だった共演者の高杉真宙さんとは、その後「花火デートに行こう」と誘ったぐらい仲がいいそうですね。

 真宙は「高校入試」でいちばん絡みが多かったこともあって、とても優しくしてくれたんです。僕より3歳も年上なんですが、タメ語を使わせてもらっているぐらい仲良くさせてもらっていて、僕にとっては頼れるお兄さん的存在。それで2年ぶりに『渇き。』の現場で再会して、今もよく連絡を取り合っています。真宙はマンガやアニメなどのオタッキーですが、じつは僕もかなりの隠れオタッキーで、「ソードアート・オンライン」や「アクセル・ワールド」などの作品が好きです。

――さて、今回「後篇・裁判」が公開される『ソロモンの偽証』。被告人となる大出俊次を演じるにあたり、闘争心を養った「暴力練習」をされたそうですね。

 日常生活では人を殴るようなことはまずないので、暴力に対して慣れないといけないし、イジメのシーンでは人を痛めつけることに対して快感を覚えなきゃいけない。そのため、アクション指導の方から直接的な動きのほか、内面的な心の動きのようなものを教えてもらい、暴力に対する抵抗をなくしました。

――ほかにも、役作りのためにボクシングジムにも行かれたそうですね。

 僕の中ではジムの片隅でサンドバッグを打つイメージだったんです。でも、最初に縄跳びをやることになって、「あれ、おかしいぞ?」と思ったら、次に筋トレをやることになって……。最終的にはムキムキのお兄さんと3分間、スパーリングをやることになったんです。しかも、キックボクシングのジムだったので、蹴りもあって、みぞおちに蹴りが入って、立てなくなりました(笑)。そのおかげで反骨心が養われたのか、その後リハーサルに参加したときに、顔を見た監督から「今までと違う」と言われました。でも、16年間、生きてきたなかで、いちばんの地獄でした(笑)。

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2015.04.17(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘