トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート

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身体の不調もすべてお見通し!
アーユルヴェーダの天才医師に会った

 世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、週替わりで登板します。

 第79回は、大沢さつきさんによるスリランカ本格アーユルヴェーダ体験レポートの第2弾として、天才ドクターから受けた奇跡の診察についてレポートします!

Dr.CTスキャンのミステリアスかつ的確な診察にびっくり

食事だけでなく、トリートメントにもスパイスはふんだんに使われる。ジンジャーやニンニク……ぴりっとしそうだが、そんな心配はもちろんない。

前篇では、まったりぐうたらなアーユルヴェーダ体験記をお送りしたが、今回はスゴ腕ドクターの話から、さらに耳寄り情報までをお届けする。

 さて「ジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズ」にはドクターが3人いるが、2人は女医さんで、内1人は西洋医学も修めたドクターだ。残るDr.ディーニッシュがとにかく驚きの医師。その診察、診断にはとにかくびっくりさせられる。

左:このシルエットで「シロダーラ」と答えるアナタはかなりなアーユルヴェーダ通。吊られた鉢からツーッとオイルが額に垂れて、脳をほぐしてくれる。
右:こちらがDr. CTスキャンのDr.ディーニッシュ。とても真面目なドクターで、人望も厚いよう。(C)SerendipityClub

 基本アーユルヴェーダの診察は脈診と問診、視診。ドクターは3本の指を患者の腕に当て、人差し指でヴァータ、中指でピッタ、薬指でカッパという体質の度合いを各位置の脈で診断する。それぞれの体質度合いは1日のうちでも変化し、日中はヴァータが強くなったり、食後はピッタが強くなったりと変わるのだそうだ。もちろん年間を通して変化もする。まぁそれでもワタクシの根本は、カッパピッタ。怒りっぽい怠けものである。

少々不気味だが、こんなメモを全身にわたって取ることもある。もちろんカルテがつくられ、毎朝の診察の記録も残される。

 で、通常の診察はだいたい10~15分。脈診も15~20秒くらいだろうか。だがDr.ディーニッシュはまず自身の目を閉じ、深呼吸をしてから、5分~の脈診をスタートさせる。そしておもむろにメモを取ったかと思うと、メモした項目についての問診が30~40分つづく。

 彼には脈を通して患者の悪いところが、見えるらしい……。そう。誰が呼んだか“Dr.CTスキャン”。最初に診察を受けたときには半信半疑だったが、指摘された悪いところの10カ所の内8~9カ所は当たっている。というか、残りも自覚症状がないだけで、指摘通りなのかもしれないという感じだった。

診療最終日には、診断と生活習慣へのアドバイス、体質に適した食材のリストが渡される。ちなみにワタクシ1カ月、日本でも頑張ってアーユルヴェーダ食をつづけてみたが、すこぶる肌の調子がよかった。

「どのように悪いかが具体的な形で見えるわけではありません。でも、例えばホルモンのバランスが崩れているなとか、ここの骨はダメージを受けたようだな、肝臓がかなり弱っているなどというのが感じ取れます。また診察を通して、症状の緊急性も伝わってきますし、いまの状況が将来的に悪くなる可能性が高いというものも感じることができます」

好転反応で発熱したまま帰国を迎えることになり、フライトのことを考えて、即効性のある西洋医学の病院で薬を処方してもらった。アーユルヴェーダの医師も病院のドクターも、「よくあることヨ」と慣れた感じ。東洋と西洋の医学をスリランカではうまく使い分けている印象を強くもった。

 天性の才なのだろうが、診察にはひじょうな集中力を要するらしい。なので、診察できるのは1日5~6人。ドクター自身が毎朝ヨガを行い、体調を整えている。「診断が当たる」と書くと何やら占いのようなのだが、そのくらいミステリアスな診断であるととらえたい。だが、何千年とつづいているアーユルヴェーダ医学のドクターなんである。このホテルに行ったら、ぜひともDr.ディーニッシュの診察を受けなくては! といえる名物ドクターなのだ。

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2015.03.31(火)

文・撮影=大沢さつき

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