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観覧はガラス越し

 シャンシャンがいる屋外の公開エリアはガラス張り。目測で3.5メートルほどの高さのガラス壁がそびえています。雅安基地の屋外で、こうした高いガラス壁があるエリアは珍しいです。シャンシャンの繊細な性格や、観客の増加が予想されることに配慮したのかもしれません。

 このガラス壁は柱で区切られていて、シャンシャンがエサを食べに来た時によく見えるのは右端のエリアだけ。このエリアの横幅は7人ほど並ぶと一杯になります。

 シャンシャンが育った上野動物園の東園パンダ舎の屋外公開エリアと造りが似ています。ただ、上野の東園はガラス壁の前が車椅子などの通路となっていたので、それ以外の観客は数メートル離れた場所から観覧していました。一方、雅安基地では、ガラス壁のそばまで近づけるようになっています。シャンシャンが歩いて目の前に来た時は、毛並みや瞳の輝きもよく見えました。

2023.11.11(土)
文・撮影=中川美帆