東洋一のサウンド・マシーン、クレイジーケンバンドを率いる横山剣さん。その常人の域を超えた旺盛なクリエイティヴィティにインスピレーションを与える源泉のひとつが、魅力的な女性たちの存在です。これまでの人生で恋し憧れてきた、古今東西の素敵な女性について熱く語ります!


#004 松任谷由実 (前篇)

『日本の恋と、ユーミンと。』(12)。デビュー40周年を記念してリリースされた3枚組ベスト盤。

松任谷由実(まつとうや ゆみ)

1954年、東京・八王子生まれ。72年にシングル「返事はいらない」で荒井由実としてデビュー。76年には松任谷正隆と結婚し、松任谷由実に改名。「ひこうき雲」「あの日にかえりたい」「恋人がサンタクロース」「守ってあげたい」「真夏の夜の夢」など、無数の名曲を世に放つ。これまで発表したオリジナルアルバムは全38作品。2018年、第66回菊池寛賞を受賞。

 ユーミンの音楽に初めて出会ったのは、AMラジオの電波を通してのこと。

 僕が中学を卒業するかしないかの頃、ニッポン放送の「不二家歌謡ベストテン」という番組の合間に、「ソフトエクレア」というキャンディーのコマーシャルが流れていたんですが、そのCMソングがとても印象的だった。

 なかでも、「ほっぺたにプレゼント」という曲は、歌詞がかわいらしくて、歌っている女性の声も心に残る。調べてみると、歌っているのは荒井由実というシンガーソングライターだそう。

 そして僕は、堀越学園高校に入学しました。最初は芸能コースに入ろうと思ったんですよ。でも、労働大臣の許可を受けた事務所に所属してないとダメだって言われて、しょうがなく一般コースに入ったんです。

 一般コースじゃ芸能界にまったく伝手がないということが分かって、その後、結局中退するわけですが。まあ、僕は昔っからトンチンカンなんですよ(笑)。

 入学式の日は、髪型がリーゼントだったものだから応援団にスカウトされました。僕は声が小さいから嫌だと言い残し、逃げるようにして美術部に入ったんです。

 その美術部で出会ったのが、ユーミンの地元・八王子に近い高幡不動に住んでいた高橋君という友達。彼が「絶対これを聴いたらピンとくるはずだ」という言葉とともに貸してくれたのがユーミンのサードアルバム『COBALT HOUR』でした。

 ぶっとびましたね。まずは、ペーター佐藤さんがエアブラシで描いたジャケットからグッときた。そしてご本人のルックスも抜群。日本人離れしたスタイルに惚れ惚れしたものです。

2018.10.25(木)
構成=下井草 秀(文化デリック)

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