「おっさんずラブ」の“マイマイ”こと瀬川舞香役でさらなる注目を浴びた女優・コメディエンヌの伊藤修子さんは、大の香港好きとしても知られています。この連載コラムでは、東京で味わえる香港グルメ、偏愛してやまない香港映画、そして香港を訪れた時の思い出などを綴ります。


◆私の愛する東京の香港グルメ

香港時間[板橋・大山]

 前回に引き続き、東京で味わえるお気に入りの香港グルメをご紹介します! 今回は、板橋区大山にある香港スイーツ専門店「香港時間」さんです。

 近年、台湾系のスイーツ専門店はずいぶん増えてきているように思えますが、香港系はまだまだ店舗が少ないのが残念なところ。

 その中でも自信を持ってオススメできるのが、こちらのお店です。たくさんのメニューの中から、わたしが好きなメニューをいくつかご紹介します!

 まずは、夏季限定の「楊枝甘露」です。

 オーダーをしてからミキサーにかけてくれるフレッシュなマンゴー果肉のピューレに、グレープフルーツ・角切りマンゴー・タピオカが入っており、上にはココナッツミルクがかかり層になっていて、コントラストも見目麗しいです。

 マンゴーの甘みとグレープフルーツの甘酸っぱさ、ココナッツミルクの穏やかな味わいのバランスが絶妙で、キンと冷えた甘すぎない爽やかさにやみつきです。後味もすっきりしていて、まさに夏にぴったりのスイーツです!

 初めてひとりで香港へ行ったときは、飲食店に入る勇気がなく、街中をウロウロしていたのですが、途中で暑さと空腹に耐えられなくなり、限界ギリギリでやっと入ったお店で食べたのが、この「楊枝甘露」でした。

 暑くて疲れきった身体に、フレッシュでヒンヤリしたマンゴーの甘みが染み渡り、まさに生き返るような気持ちでした!

 そのつらかった思い出に加速させられたかもしれませんが、それ以来、この味わいを異様に気に入ってしまい、レシピを調べて自宅でも作ってみたほどです。また、香港に行く際は、毎度必ず1回はいただくようになりました。

 本当は通年でいただきたいぐらい大好きなメニューなので、夏季限定の提供は正直残念です(笑)。2018年は9月30日(日)で終了してしまいましたが、既にもう来年の夏が待ちきれません!

 こちらの「マンゴープリン」は、ジュースやソースなどは使用せず、マンゴーの果肉のみを毎朝丁寧にピューレして作っているとのこと。非常に手間暇をかけた一品ゆえに、1日限定10個までの販売だそうです。

 濃厚なマンゴープリンはそのまま食べても十分に美味しいのですが、別添の無糖練乳をかけていただきますと、マイルドさが加わってペロリ完食です!

 ごろりと入った果肉の存在感も満足度を高めてくれます。お店が自慢のメニューとオススメしているのも非常に納得です。※2018年のマンゴープリン提供は10月まで

2018.10.04(木)
文・撮影=伊藤修子
撮影=佐藤 亘