香港や広州などと並んで広東料理の本場として知られているマカオ。ランチタイムに飲茶(点心)を楽しむのもマカオ観光の醍醐味のひとつとなっています。
近年、香港を中心に飲茶業界で流行しているのが、動物を象った「アニマル点心」や、有名キャラクターとコラボレーションした「キャラ点心」。飲茶というオーソドックスな食文化のイメージを大きく変えるキャッチーなビジュアルで、インスタ映えも抜群です。
ブームの影響からか、最近、マカオを訪れる日本人旅行者から「アニマル&キャラ点心を楽しめるお店はありますか?」と質問されることも多くなってきました。数は少ないものの、もちろんマカオにも存在します。今回、筆者がセレクトした3店舗をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ミシュラン3ツ星獲得店
「ザ・エイト」
マカオ半島の中心地に建つ超豪華リゾートホテル「グランドリスボアホテル」の広東料理レストラン「ザ・エイト」。マカオの中国料理レストランとしてミシュランガイド香港マカオ版で唯一3ツ星を獲得している名店です。2007年のホテル開業当初からアニマル点心を提供しており、マカオにおける草分け的存在としても知られます。
こちらの特徴は、なんといってもクオリティの高さ。高級感あふれるインテリアや食器、行き届いたサービスはもちろん、アニマル点心も高い技術とアイデアを感じさせる見た目で、食材や味もピカイチと評判です。
なお、ザ・エイトは高級店とあって、ドレスコードがスマートカジュアルに設定されています。週末はもとより、平日でも事前予約をおすすめします。
○金魚
中華圏で金運の象徴として縁起が良いとされる金魚。ザ・エイトのインテリアにも、随所に金魚の図案があしらわれています。どんな点心かといいますと、定番の「エビ蒸し餃子」で、最も人気の点心メニューとのこと。
こちらでは、一般的なエビと比較して旨みや甘みを感じることができる高級食材、ブルーシュリンプを使用しているのが特徴です。金魚ならではの色味やヒレの形状も精緻に再現されています。
○ハリネズミ
悶絶するほどキュートなのがこちら。パッと見では何の点心かわかりにくいかと思いますが、実は定番点心メニューのひとつでもある「叉焼包(チャーシューバン)」。
ハリネズミのハードなイメージとは真逆のふんわりソフトなバンズのなかに、甘辛いソースを絡めた絶品のチャーシューが入っているという、日本でいうところの肉まん(豚まん)です。
ハリの部分は職人さんがひとつひとつヘラで仕上げており、目は黒ゴマが使われています。
○ハンドバッグ
動物ではありませんが、ハンドバッグの形をした点心という珍しいものも。こちらは川エビの身がぎっしり詰まったパフ。サクサクのパイ生地とのコンビネーションが絶妙です。飲茶を味わった後、ショッピングに繰り出したくなるかも。
The Eight Restaurant(8餐廳)
所在地 澳門葡京路 新葡京酒店2樓(グランドリスボアホテル2階)
電話番号 8803-7788
営業時間 11:30~14:30(日曜・祝日10:00~15:00)、18:30~22:30
定休日 無休
https://www.grandlisboahotels.com/en/grandlisboa/dining/the-8#appetizers
※点心メニューはランチタイムのみ
文・撮影=勝部悠人(マカオ新聞)