■星のや富士 (前篇)

 国内のみならず海外に至るまで、さまざまなロケーションに魅力的な施設を展開する星野リゾート。その星野リゾートが、今、特に力を入れているのが「ウェルネスな旅」です。

 この連載では、バラエティに富んだアクティビティ、そしてオーガニックな食事などが楽しめる、ヘルスコンシャスなステイを各地からご紹介します。

思い思いの時間を
森のなかで過ごす一日

 忙しい日常を離れたい! 仕事のことも忘れてリセットしたい! そう思ったときにふと出かけたくなるのが、豊かな自然がある環境。ストレスなく、快適に自然を楽しむのなら、旅先はグランピングリゾートがいい。

 アウトドアを優雅に楽しむ「グランピング」という言葉もすっかり定着したこの頃。次々とグランピングをテーマにしたスポットがオープンしているが、その先駆けとなったのが、「星のや富士」だ。

 河口湖を見下ろすこのリゾートは、ただ豪華なアウトドア体験を提案するだけにとどまらない、四季折々の豊かな自然を生かした、日本ならではのグランピングを追求している。

 標高約830メートルから約930メートルまで、高低差がある丘陵地に広がるリゾートは、まるで森のなかの隠れ家のよう。

 ゲストは河口湖畔のレセプションからスタッフが運転する専用のSUV車に乗り、客室へと向かう。しだいに深い森の奥へと入っていくこのワクワク感! 到着したばかりというのに、あっという間に日常が切り離されてゆくのを実感する。

 「キャビン」と呼ばれる全40室の客室はすべて、河口湖に面した山肌に立つ。部屋の扉を開けると真っ先に視界に飛び込んでくるのは、一面の窓の向こうに広がる穏やかな湖面だ。テラスリビングに出れば、さらにこの絶景が独占できる。

 客室の面積の3分の1がテラスを占めるという大胆な設計は、「アウトドアが主役になるグランピングリゾートでは、客室に過剰な広さや設備は不要」という考え方から。床暖房やゆったりとくつろげるソファなどが整い快適でありながらも、大自然がすぐそこにあるのは、なかなかない環境だ。

2018.09.29(土)
文=芹澤和美
撮影=鈴木七絵

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