バンクーバーの東に広がるオカナガン渓谷はフルーツの名産地。南北に細長いオカナガン湖とオソヨース湖周辺にはブドウ畑が点在し、ワインツーリズムが盛んだ。今や世界も注目する銘醸地で至福の休日を。


国内最長の日照時間が育てる
カベルネ・ソーヴィニヨン

●Burrowing Owl Estate Winery
   (バロウイング・アウル・エステート・ワイナリー)

青空の下に広がる乾いた大地とブドウ畑の美しいコントラスト。

 オカナガン最南端のオソヨースに隣接するオリバー地区は、「ポケット・デザート」と呼ばれるカナダ唯一の半砂漠地帯にある。日照時間は国内最長で、オソヨース湖北岸のなかでも南西向きの傾斜は豊富な熱量を享受する。

 バロウイング・アウルはそうしたブドウ栽培の好適地にあり、「カナダでカベルネ・ソーヴィニヨンが成熟するのはこのエリアだけ」と、テイスティングルーム・マネージャーも胸を張る。

ワイナリーのあるブラック・セイジ・ロード沿いは砂利が混じった土壌で、ブドウにストレスがかかる分、味が凝縮するという。
“ビーフテンダーロイン” 49カナダドル。カベルネ・ソーヴィニヨンと。

 創業者ジム・ワイズ氏は1993年にブドウ栽培をスタート。その5年後にワイン造りを始めると瞬く間に賞を取り、一気に躍進していった。

 古典的な醸造方法に先端技術と最高水準の設備を導入する一方で、鳥やコウモリ、クモによって害虫を駆除し、農薬を最小限に抑える環境への配慮も怠らない。太陽熱や地熱による発電で電気をすべてまかない、エコロジカルでサステイナブルなワイン造りで時代に先駆ける。

“タコのスモーク” 22カナダドル。ピノ・ノワールの赤ワインと。
環境に配慮した化学薬品不使用の塩水プール。
1階の客室はプールサイドに直結。ハイシーズンは2泊以上から受付け。

 人気の高まりにより、レストランやワインショップも次々とオープン。

 2007年には待望のホテルも開業した。10室のゲストルームとペントハウスはプライベートな空間が保たれ、どの客室からもブドウ畑の絶景を占有できる。

 バルコニーを設けたレストラン、ザ・ソノラ・ルームでは、地元のオーガニック素材をシンプルに生かした料理とワインのペアリングを堪能したい。

バロウイング・アウル・エステート・ワイナリーの名前の由来となったアナホリフクロウ。

 散歩の途中、この地でアナホリフクロウが絶滅の危機に瀕していると知ったワイズ氏。ワイナリーの名前に冠し、保護活動にも力を注ぎ、テイスティングフィーは支援プログラムに役立てられるそう。ワインを飲んで貢献できるとは、幸せなことだ。

保護活動が実り、最近では毎年100羽ものアナホリフクロウを自然に還しているそう。

Burrowing Owl Estate Winery
(バロウイング・アウル・エステート・ワイナリー)

所在地 500 Burrowing Owl Place, Oliver, British Columbia
電話番号 877-498-0620 
営業時間 10:00~18:00(10月16日以降~17:00)
定休日 無休
※ワイナリー見学は要予約。テイスティング 3カナダドル~。プライベートテイスティング 30カナダドル~(要予約)
https://www.burrowingowlwine.ca/

【ホテル】
客室数 11室
料金 ゲストルーム 169カナダドル~、ペントハウス 469カナダドル~。
※時期により休み、2泊以上などの制限あり

【レストラン】
「The Sonora Room」
営業時間 ランチ 11:30~15:00、タパス 15:00~16:30、ディナー 17:00~21:00
定休日 無休

◆秋~初春、2018年は10月15日以降
営業時間 ランチ 12:00~16:30、ディナー 17:00~20:00
定休日 月~水曜、木曜のランチ

※通貨レートは1カナダドル≒85円(取材時)

Feature

カナダ有数のワイン生産地
オカナガンを満喫する

Text=Mamiko Kume
Photo=Takashi Shimizu
Coordination=Kaz Hasegawa
Cooperation=Destination Canada

この記事の掲載号

幸せのカナダ

CREA Traveller 2018年秋号


幸せのカナダ

定価1,110円 (税込)

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CREA Traveller 2018年秋号
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