阪神間の高級住宅街として知られる芦屋に、2018年5月、日本茶をゆっくりと楽しめるお店ができました。JR神戸線芦屋駅から北東へ歩くこと約7分。「茶庵 瀧家」は、宮川の畔のビルの1階にあり、入口には鮮やかな赤色の暖簾がかかっています。

 入口すぐのコーナーは、ギャラリーのよう。普段は、お店で使っている器の作家6人の作品が並んでいます。信楽焼、丹波立杭焼、唐津焼、備前焼、常滑焼と多彩。

 同じくお店で使用している木工品もあって、気に入ったら買って帰ることもできます。お店で飲めるお茶の茶葉だけでなく、こだわりの卵や調味料なども置いてあり、結構人気なのだそう。

 イートイン席は左手奥。テーブル席とカウンター席がゆったりと配されていて、落ち着いた雰囲気です。

 「お客様にゆっくりしていただける空間、多くの人に出会える場所になればいいと思っています。これまで世界の食品を扱う会社で働いてきました。これからは、日本のおいしいものを見直したい」と代表の瀧川恵美さん。

 昨年夏からスタッフと一緒に日本茶の勉強を始め、各地のお茶農家や茶器を作る作家も訪ね歩きました。さらに、2カ月余りかけて、京都で日本茶を出すお店も巡り、方向性を固めたと言います。

「たくさん試飲して、お茶を分けていただきたいお茶農家さんを決めましたが、その時はまだ、お店はできていません。自分達が創りたいお店について熱い想いを伝えて、お茶を分けていただく約束をしました」

 茶葉の扱い方や保管方法は、お茶農家さんから教えてもらったのだそう。

2018.07.22(日)
文・撮影=そおだよおこ