菓子パンいろいろ

 もちろん、子供も大人も大好きな菓子パンもあります。

左上から時計回りに「クリームパン」200円、「ぶどう」170円、「シナモンロール」190円、「全粒粉のクロワッサン」180円。

 「クリームパン」は、もちっとした食感のブリオッシュ生地に、厳選した卵と牛乳で作るリッチなクリームがたっぷり。口の中で優しい甘さがとろりと広がり、すうっと消えます。

 「全粒粉のクロワッサン」は、「自家製粉した有機全粒粉を使っています。翌日でもおいしく、パラパラ崩れず食べやすいよう工夫しました」と小野さん。国産の発酵バターが香り立ちます。

 そんなクロワッサン生地を使った「シナモンロール」。洗双糖を巻き込み、シナモンはセイロン産。しっかり強く香ります。シナモン好きにはたまりません。

 「ぶどう」は、食パン「ROKKO」の生地に、マスカットとレーズンを入れてあり、ほんのり甘く、もちっとした食感。ブドウのみずみずしさに驚きます。

左から時計回りに「木の実とスモークチーズのフーガス」200円、「ポテトフォカッチャ」100円、「本日のおためしブレッド」フォカッチャサンド320円。

 他にも、緑茶酵母を使った「ポテトフォカッチャ」、それを使ったサンド、そのポテトフォカッチャ生地にカシューナッツ、アーモンド、スモークチーズ、ペッパーを入れた「木の実とスモークチーズのフーガス」など、食べてみたい個性的なパンが色々。

 もちろん、九州産小麦のミナミノカオリと緑茶酵母を使った「ハードトースト」と、ハルユタカと生クリーム、バターを使用した「ROKKO」の2種類の食パンは、ぜひ食べ比べたいもの。カリッ、サクッとした香ばしい風味が好きか、ふんわり、優雅でリッチな味わいがいいか、好みが分かれることでしょう。

手前「ROKKO」、奥「ハードトースト」各1本560円。

 もうひとつ、おやつにおすすめの逸品があります。エスプレッソが効いた大人味の「クグロフ」。生地はヨーグルト種で発酵。口にした瞬間から広がるエスプレッソの苦みと香りが印象的で、虜になるおいしさです。

「クグロフ エスプレッソ」500円。

 「目指すのは、一目見ただけで僕のパンだとわかってもらえるようなパン。ブーランジュリと名乗ってヨーロッパのパンを焼いていますが、日本流に、僕流にアレンジして、自分らしいパンを焼きたい。もちろん、日常で食べてもらいたいから、値段もおさえてね」と小野さんは微笑みます。

 とびきりの大人のおやつを買いに行きたいパン屋さんです。

ブーランジュリ・オノ
所在地 兵庫県神戸市灘区篠原中町6-1-15 第二大森マンション1F  
電話番号 078-882-0055
https://www.facebook.com/boulangerie.ono.0319/

宗田洋子(そおだ よおこ)
ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2018.04.22(日)
文・撮影=そおだよおこ