鈴木美絵さん
お子さん:長男 2歳2カ月/株式会社資生堂 フロンティアサイエンス事業部

 入社後、研究所勤務を経て、フロンティアサイエンス事業部へ。出産後も同部署にて、乳幼児スキンケア製品「ドゥーエ ベビー プラス」の商品開発・情報構築に携わる。

 職場復帰は長男が1歳2カ月の時。出産前と同部署での復帰で、上司や同僚のサポートもあり、スムーズに仕事に戻ることができた。とはいえ、仕事と子育ての両立に、実は迷いもあったという。

 1カ月後に復帰を控えた2011年3月に起こった、東日本大震災。余震や原発事故への不安、子どもと離れる寂しさから「このまま復帰していいのか」と悩んだ。鈴木さんを後押ししたのは、「やっぱり仕事が好き」という思いと、夫のサポートだ。「不安はあるけれど、まずはやってみよう! と思いました」。

自身も愛用の「ドゥーエ ベビー プラス」

 夫婦ともに実家が遠く、祖父母を頼ることはできない。鈴木さんの復帰にあたり夫は、それまでの勤務スタイルから出勤時間を変更した。毎朝、長男を保育園へ送るためだ。夜は保育園の連絡帳を見ながら話すなど、夫婦で子育てを共有するよう心がけている。「ケンカもたくさんしましたよ」と笑う鈴木さんだが、いろいろな経験を経て、お互いの思いやりの大切さに気付いたという。子どもが病気の時も夫婦で交代に休みを取り、協力しあって乗り切っている。

 仕事では乳幼児向けスキンケア製品に携わっている。例えば「赤ちゃんの肌はプルプルに見えるが、実は乾燥しやすい」ということも、出産前は知識として知ってはいたが、本当に実感はできていなかった。実際の子育てを通して商品やユーザーとの向き合い方も変わり、より愛着を持って仕事に取り組めるようになったという。

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2012.04.28(土)
text&photographs:LITTLE MAMA