第一作の出版から20年 ハリー・ポッターゆかりの地を訪ねて

第一作の出版から20年 ハリー・ポッターゆかりの地を訪ねて

ハリポタ作品の断片がそこかしこに
J・K・ローリングが歩いたエディンバラ

ローリングが執筆を行った3つの場所

ローリングが初期のハリー・ポッター作品を執筆したカフェのひとつは、この建物の2階にありました。現在はスプーンという名前のレストランになっています。
スプーンの店内。スタイリッシュな内装とカジュアルな美食で、地元では人気のレストランです。

 さて、ローリングは初期のハリー・ポッター作品をエディンバラのいくつものカフェで執筆しましたが、そのなかでも一番よく使ったカフェが、ニコルソン・ストリートにあった義弟の経営するカフェ、ニコルソンズでした。

 残念ながら、ニコルソンズはすでに姿を消し、経営者も代わって、現在はスプーンという名前のレストランになっています。

スプーンの1階には、作者の写真入りの小さなプレートが掲げられています。

 しかし、近づいてみると緑の壁に、「J・K・ローリングは、ハリー・ポッターの初期のチャプターのいくつかをこの建物の2階の部屋で書きました」という小さなプレートが掲げられています。

 一部の報道では、貧しくて家に暖房がないためカフェで原稿を執筆した、などと言われたこともありましたが、本当の理由はぐずる娘をベビーカーに乗せて歩いているうちに眠ってくれたから、と後に本人がTVインタビューのなかで語っています。

スプーンのすぐ近くには、墓地でも見かけたウィリアム・マクゴナガルが亡くなった家があります。

Spoon Restaurant
(スプーン・レストラン)

所在地 6A Nicolson St, Edinburgh EH8 9DH
http://spoonedinburgh.co.uk/

 もうひとつ、ハリポタ・ファンが多く訪れることで有名なカフェがエレファント・ハウスです。こちらは、大きく「ハリー・ポッターの『誕生地』」とうたっています。

エレファント・ハウスの外観。

The Elephant House
(エレファント・ハウス)

所在地 21 George IV Bridge, Edinburgh EH1 1EN
http://www.elephanthouse.biz/

 そして数年後、ミリオンセラー作家となったJ・K・ローリングが、ハリー・ポッターの最終作の最後のチャプターを書き終えたのが、同じくエディンバラにあるホテル、バルモラルのグランド・スイートです。2007年1月11日のことでした。

 この部屋にあるギリシャ神話のヘルメスの胸像には、ローリング自身のサインが記され、以来この部屋はJ・K・ローリング・スイートとも呼ばれています。

ローリングが、ハリー・ポッターの最後のチャプターを書き終えたバルモラル・ホテル。

The Balmoral Hotel
(バルモラル・ホテル)

所在地 1 Princes St, Edinburgh EH2 2EQ
http://www.roccofortehotels.com/hotels-and-resorts/the-balmoral-hotel

 このように街にいたるところに足跡が残る作家、J・K・ローリングは、2008年エディンバラ市からエディンバラ・アワードを受賞しています。この賞は、アート、ビジネス、科学と異なる分野から選抜された審査員の無記名の投票によって決定されるもの。エディンバラ市役所の中庭に記念の手形を見ることができます。

左:エディンバラ市役所にあるローリングの手形。
右:婚外の子を妊娠していることを隠した罪で、死刑に処されたもののその後生き返り、酒場を経営したという逸話の残るマギー・ディクソンズのパブ。「ほとんど首無しニック」のインスピレーションはここ? ともいわれています。

 ハリー・ポッターはロンドン近郊サリーのダーズリー家に住んでいたという設定ですが、本のなかで明言はされていないものの、キングズ・クロス駅から北に向かうということで、ローリングの頭のなかには常にスコットランドが行き先としてあった、とインタビューで自身が語っています。

 物語と作者と、深い結びつきのあるエディンバラは、ファンにとっては人気の観光地以上の意味深い場所かもしれません。

Edinburgh City Chambers
(エディンバラ市役所)

所在地 253 High St, Edinburgh EH1 1YJ

【取材協力】
英国政府観光庁

http://www.visitbritain.com/jp/ja

スコットランド観光局
http://www.visitscotland.com/

スコティッシュ・ツーリスト・ガイド協会(STGA)
http://www.stga.co.uk/guide-services/language-services
※各国言語に対応

2018.01.13(土)

文・撮影=安田和代(KRess Europe)

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