キプロス島は、地中海の東端に浮かぶ小さな島。世界遺産に登録された街パフォス、境界線で分断された首都ニコシア、民芸品で知られるレフカラなど、見どころがいっぱい。このキプロスを、たかせ藍沙さんがレポートします。
第7回は、国際空港を擁する街、ラルナカを訪れます。
海岸通りが気持ちいい海辺の街
キプロス東南岸にあるラルナカの街には国際空港があり、パフォスとともにキプロスの玄関口となっている。日本からヨーロッパ各地で乗り継いでキプロスに入る場合、たいがいはパフォスではなくラルナカの国際空港を利用することになる。初日か最終日に旅程に入れたい見どころの多い街だ。
海に面したラルナカには美しいビーチがあり、海岸通りにはヤシの木が並び、夏は海水浴客でにぎわう美しい街だ。リゾートホテルやレストラン、土産物店などが軒を連ねている。
ビーチ沿いにはヴェネツィア時代に造られ、オスマン帝国によって再建されたラルナカ要塞がある。かつては刑務所として使われていたことがある建物だが、今は中庭でイベントが催されることも。中には小さな博物館があり、入場料を支払って見学することができる。
海岸から5分ほど内陸側に歩くと聖ラザロ教会がある。ここは、9世紀ビザンチン時代の皇帝が造り、17世紀に再建された教会。死の4日後にキリストの手により蘇ったラザロがこの街に移り住み、主教として30年務めた後、この教会の地下に埋葬されたという。地下の墓は当時のまま保存されている。
2017.12.18(月)
文・撮影=たかせ藍沙