野口整体をベースに現代人の身体に合わせた独自の整体法が、高い評判を呼んできた片山洋次郎さん。ベストセラー『骨盤にきく』から13年、女性の不調に特化した整体メソッドの集大成『女と骨盤』が誕生しました。生理、セックス、出産、更年期……女性の不調はすべて骨盤が解決します!

 現在、話題を呼んでいるこの本の中から、今すぐ役立つQ&Aを特別にご紹介しましょう。

» 第2回 簡単にできる生理痛のしのぎ方
» 第3回 気持ちのよいセックスのためにできること

Q. 身体が冷えるのですが……
  骨盤との関係はありますか?(46歳)

 冷えに敏感なのと本当に冷えているのは違います。上半身や手足が冷える感じがしても、下腹が温かく力があれば大丈夫です。むしろ暑がってエアコンをガンガンかけたいという人でも、胸や頭に熱がこもって下腹は冷えている場合があります。本当に冷えるというのは下腹が冷えるという意味です。

 お腹の下(丹田=骨盤の内側)に力が集まらないと冷えます。下腹が冷えるということは、同時に骨盤をちぢめる下腹の力も抜けているということになります。

 身体がお休みモード=骨盤がゆるんでいるとき(生理中、更年期、過労時)は、冷えやすいです。ちなみに実際に冷えてくるのは足元からです。椅子に腰かけているときに一番寒いのは足元ですよね。夏でも冷房で冷えますから、レッグウォーマー、ソックス、膝掛けなどを利用するのもいいと思います。

 お腹を自力で温める丹田の力は、骨盤がちぢむ力そのもの。この力は、力んでも出てきません。思いきりゆるむことによって、自然に生まれる。たとえば生理のときにゆるみきる。風邪をひいたり、ぎっくり腰になったりしたときに充分休んでゆるめる。そういうことが冷えない身体につながります。

片山洋次郎(かたやま・ようじろう)
1950年川崎市生まれ。東京大学教養学部中退。身がまま整体 気響会を主宰。「野口整体」の思想をベースに、独自の整体法を創り出す。一人ひとりの〈体癖〉を的確にとらえ、骨盤から深い呼吸を引き出すアプローチが高い効果をあげている。著書に『骨盤にきく 気持ちよく眠り、集中力を高める整体入門』『身体にきく 「体癖」を活かす整体法』(ともに文春文庫)、『ユルかしこい身体になる』(集英社)、『生き抜くための整体』(河出書房新社)、『瞬間!疲れとり体操』(iBooks /公硯舎)など。

『女と骨盤』

片山洋次郎・著
本体1,300円+税 文藝春秋刊
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