野口整体をベースに現代人の身体に合わせた独自の整体法が、高い評判を呼んできた片山洋次郎さん。ベストセラー『骨盤にきく』から13年、女性の不調に特化した整体メソッドの集大成『女と骨盤』が誕生しました。生理、セックス、出産、更年期……女性の不調はすべて骨盤が解決します!

 現在、話題を呼んでいるこの本の中から、今すぐ役立つQ&Aを特別にご紹介しましょう。

» 第1回 女性の身体の冷えを解消するには?
» 第3回 気持ちのよいセックスのためにできること

Q. 職場でも簡単にできる
  生理痛のしのぎ方があれば知りたいです。(34歳)

 できれば「生理前」に骨盤底部をゆるめておくほうがいいです。生理中はちょっと難度が上がります。

 カイロを腰やお腹に貼って温めるという人も少なくないようですが、これはおそらくあまり効いていないと思います。お腹が感覚的に冷たくなるので、温めたくなるのは分かります。でも、お腹を直接温めても、冷えは解消しません。カイロを使いたい場合は、左の骨盤と連動している左の内くるぶしの下に貼ると効果があります。

 注意したいのは、子宮内膜症や子宮筋腫などの炎症がある場合。腹巻きで保温する程度なら問題ないですが、炎症が悪化する可能性を考えるとカイロで物理的に温めるのはやめたほうがいいと思います。

 鎮痛剤は飲まないで済むのであれば、それにこしたことはありませんが、痛みがあまりにもストレスになるようなら飲むほうがいいです。ただし、痛みが抑えられる分、余計に仕事などでがんばるのは長期的にはよろしくない。痛みをこらえることでも、がんばりすぎることでも骨盤底部は硬くなり、次の生理がまた重くなるという悪循環を生みます。

血海穴(けつかいけつ)のメソッド
[ねじりパターン]

(1) トイレで腰掛けたときなど膝上内側のツボ(血海)に手をのせます。

(2) 左右ともまず自分から見て右方向に、膝の上あたりを少しひねってからゆっく
り手のひらの力をゆるめます。

(3) そのままふわっと手を置いておくと、腿の内側から下腹が温かくなります。骨盤底部の左側がゆるみやすくなります。うまくゆるむと生理は軽くなります。

片山洋次郎(かたやま・ようじろう)
1950年川崎市生まれ。東京大学教養学部中退。身がまま整体 気響会を主宰。「野口整体」の思想をベースに、独自の整体法を創り出す。一人ひとりの〈体癖〉を的確にとらえ、骨盤から深い呼吸を引き出すアプローチが高い効果をあげている。著書に『骨盤にきく 気持ちよく眠り、集中力を高める整体入門』『身体にきく 「体癖」を活かす整体法』(ともに文春文庫)、『ユルかしこい身体になる』(集英社)、『生き抜くための整体』(河出書房新社)、『瞬間!疲れとり体操』(iBooks /公硯舎)など。

『女と骨盤』

片山洋次郎・著
本体1,300円+税 文藝春秋刊
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