吉岡亜沙実(よしおか あさみ)さん
家族:長女(中1)、長男(小3)
会社名:Two Face Victory
肩書き:代表取締役
働き方:通常9:00~18:00(フルタイム/フレックス)

仕事で実績をあげつつ
生きた子育て支援を提言

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 2人目を出産したあとは、専業主婦となった時期もあった吉岡亜沙実さん。しかしもともと働くのは好きだったことや、シングルマザーという選択をしたこともあり、在宅ワークの掛け持ちから就職活動を経て、株式会社レボルに入社を決めた。

 レボルは、美容メーカーであり、シャンプー・コンディショナーや化粧品といった美容製品を美容院に卸し、個人向けにも通販で販売している会社だ。「働く環境が整えば、仕事と子育てを両立できる美容師はたくさんいるはず」と美容院で働く女性のサポートもしている。たとえば「17時に閉店」「日月祝はお休み」「社保完備」といった美容院を立ち上げ、女性でも働きやすい環境を作って成果を上げている。

 吉岡さんは2人の子育てをする中で、「制度」が“絵に描いた餅”になり、女性のサポートにはなっていない例をよく見てきたこともあって、レボルが子育てをする上で本当に「生きたサポート」をする会社だということを実感している。

 レボルに入社後は、前職でシステムエンジニアだった腕を買われてECサイトの運営を任された。レボルの商品を使っている美容院の顧客をターゲットにしたサイトだったが、業績は低迷していた。そのため、新規ユーザーを増やしつつ既存ユーザーの掘り起こしを行い、業績を伸ばす必要があった。

 吉岡さんはまずデータベースを作って顧客管理ができるようにし、一方でメルマガや電話、直筆の手紙などを丁寧に出していった。「腱鞘炎になるんじゃないかと思ったほど、毎日自筆の手紙を書き続けました」。

システムエンジニアとして顧客データ管理システムを作ると同時に、手書きの手紙を毎日送る。相乗効果で業績は右肩上がりに。

 顧客には高齢者も多く、自筆の手紙は喜ばれた。吉岡さん個人のファンも増えていき、最終的には3年続きの業績アップにつながった。

 会社ではちょうどそのころ、商品開発やトライアルにフレキシブルに対応できる子会社の設立の必要性が生じていた。そこで以前から「子どもがいても働ける環境をつくるために自分で起業をしたい」と社長にも提言していた吉岡さんが代表取締役を任されることとなった。入社後わずか3年で、子会社とはいえ代表取締役に就任できたのは、きちんと実績をあげつつも「会社のために、自分はこう貢献できる」と声を上げ続けてきたからだろう。

 ちなみに社名のTwo Face Victory(以下TFV)は、「『友人・恋人・家族といる時の自分』と『社会人として人から見られる自分』のどちらも犠牲にすることなく勝ち取りたい!」という思いから名付けられたという。

 今は親会社レボルのブランド開発事業部でECサイトの運用や商品開発に携わり、さらにTFVでは商品開発のためにいろいろな商品作りにトライし、業績を安定させるために奔走する。

 今作っているBBクリームは、「こういう商品が欲しい」という多くの女性の声を集めたところがスタートだ。将来的には、商品開発にもっとたくさんの女性が携われるようになるだろう。アウトソースで子育て中のお母さんに依頼することも可能だろう。企業内で保育事業までできれば、子育てをしながらもっと働きやすい環境が作れるはずだ。思いは尽きることがない。

 では吉岡さんが子育てと仕事を両立する上で大切にしていることとはなんだろうか。

2017.08.24(木)
文・撮影=HITOMINA