ヨーロッパ最大級のクルーズ会社、MSCクルーズの13隻目にあたる新造船MSCメラビリアが2017年6月に誕生。イタリア、マルタ、スペイン、フランスと地中海をめぐる7泊8日のクルーズの旅を提供しています。

 前日、スペインのバルセロナで美しい夕陽を眺めてから眠りについて、朝陽を浴びるのはフランス・マルセイユ! クルーズ旅の醍醐味を味わいつつ、最終日の旅程を楽しみました。

Day #07
フランスが誇る風光明媚な港町
マルセイユではマーケットへ

旧港の近くに立つマーケット。スキンケアアイテムから食品まで扱っています。

 クルーズの旅も残すところあと一晩。朝ゆっくり食事をとることができるのもこれが最後なので、部屋に朝食を運んでもらいました。

 MSCメラビリアでは、前日の夜に食べたいものと希望の時間帯をチェックしたオーダー表をドアノブにぶら下げておけば、翌朝に部屋に届く仕組み。ビュッフェで食べたいものを選びながら、あれこれ試すのも楽しいですが、パジャマのまま人目を気にせず、のんびり部屋やバルコニーで朝食をとるのもまた、幸せな気分にさせてくれます。

左:マルセイユの旧港は、風光明媚な港町です。
右:丘の上から、ノートル・ダム・ド・ラ・ガルド寺院の金の聖母像が見下ろしています。

 さて、今日はマルセイユでほぼ1日過ごせるので、さっそく下船の準備をして観光に繰り出します。

 船着き場から緑色のラインをたどっていくと、無料のシャトルバス乗り場があるという情報を得て(季節と曜日によるので、事前に要チェック)、地中海の日差しのなかを歩くこと15分、シャトルバスに乗り込み、町の中心ジュリエットへと向かいます。

丘の上に立つノートル・ダム・ド・ラ・ガルド寺院。バスで楽々到達できます。

 ジュリエットのトラム駅の自動券売機で、バスとトラムのワンデーチケットを購入。まずはこれで、丘の上から港を見下ろすノートル・ダム・ド・ラ・ガルド寺院へ。

 寺院前のバス停から階段を上がると、高台から港に向かって絶景が広がります。1864年に完成したという寺院のなかは、紅白の縞模様のアーチが印象的。金や銀のモザイク画も必見です。

左:ノートル・ダム・ド・ラ・ガルド寺院の階段を上がっていくと、こんな風景に出合えます。
右:ノートル・ダム・ド・ラ・ガルド寺院。縞模様が印象的です。

 再びバスで今度は旧港へ。白いヨットがずらりと並ぶ美しい港は、かつての貿易の中心地。近くには、地元産のラベンダーや石けんなどを売るマーケットが立っています。

ラベンダーのサシェは気軽に買える人気のお土産です。
左:色とりどりの石けん。それぞれ香りが違います。
右:大ぶりのマカロンをほおばりながら、町をお散歩。大きくてもサクサクの食感は変わりません。

 オリジナルサイズの、ちょっと大きめのマカロンを買い食いしつつ、各ストール(露店)を見て回りました。小さなラベンダーのサシェは、いくつあっても邪魔にならず、小さなお土産としても最適。自宅でスーツケースを開けたときに漂うラベンダーの香りが、旅の思い出を呼び起こしてくれることでしょう。

左:ラベンダーのスキンケア用品などを扱うストールの飾り付け。
右:マーケットにはもちろん、マルセイユ石けんのストールが。
ビロードのような海に落ちる夕焼けが美しい夜でした。

 クルーズ船に戻って、自室キャビンのバルコニーから遠ざかるマルセイユに別れを告げたら、いよいよMSCメラビリアで過ごす最後の夜の始まりです。

2017.08.25(金)
文・撮影=安田和代