今回食べ歩きをおすすめする街は、MRT士林駅周辺。「士林」と聞くとまっさきに「士林観光夜市」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、実は夜市はひとつ隣の駅「劍潭」。こちらの士林駅は台北観光の定番スポット「故宮博物院」へ行くバスが出ている駅なので利用される方も多いのではないでしょうか。実は周辺にはちょっと歩くと雰囲気のいい路地やグルメスポットが揃っていて、ここをただの通過駅にするのはもったいない! とっておきのエリアなのです。

 ということで、今回は「士林」にフォーカス。朝ごはんからB級フード、レストランなどラインナップは幅広くありますので2回に分けてご紹介いたします。今回は、朝ごはんとスイーツのおすすめです!

伝統の豆漿店から超人気行列店まで
朝ごはんを食べるのならここ!

「豐盛號」の「辣肉蛋起士」(68元)は、ピリ辛の厚切り肉をはさんだ台湾の定番サンド。

 台湾朝ごはんの定番はいくつかありますが、「三明治(サンドイッチ)」も不動の人気。特に台湾のサンドイッチ専門店は注文が入ってから作ってくれるので、いつでも出来たてのおいしさが楽しめます。

 「豐盛號」はこだわりの台湾式サンドを味わえる、行列のできる人気店。人気の秘訣は素材の良さ。おいしいものに敏感な台湾人の支持を集めています。日本語メニューがあり、電光掲示板で番号を出して呼び出すシステムなので、旅行者が利用しやすいところも魅力。

左:路地の中にある「豐盛號」。紅茶もこだわりがあるのでぜひ一緒に。
右:黒板のイラストがおしゃれな「TWOS Brunch Cafe」の店内。

 「TWOS Brunch Cafe」も豊富な種類のサンドイッチが楽しめるお店ですが、中でもおすすめはメロンパンで作られたサンドイッチ「古早味烤波羅」のシリーズ。野菜と厚切りの肉などがサンドされているこのスタイルは、近頃よく見かけます。カジュアルでおしゃれな店内は座席数も多めなので、落ち着いて食べたいときにはこちらがおすすめ。

豐盛號
所在地 台北市士林區中正路223巷4號
電話番号 02-2880-1388
営業時間 6:30~14:30

TWOS Brunch Cafe
所在地 台北市士林區中正路235巷21號
電話番号 02-2883-0345
営業時間 6:30~14:00、土・日曜 7:00~
定休日 水曜

 クレープのようなもちもちの生地に、卵をはじめとした具材を巻き込んだ「蛋餅」も外せないメニューですが、おすすめはこの2軒。

駅からも近くて便利な「双胞胎手工蛋餅捲ㄦ」。

 2番出口を出て左に曲がるとすぐ見えてくる「双胞胎手工蛋餅捲ㄦ」はレトロなレンガ造りの建物が目印です。ここのお店の素晴らしいところはコスパのよさ。店頭に看板の出ている日替わりのメニューは、蛋餅にドリンクがついてなんと50元。客家花布が飾られた台湾らしさ漂う店内もなかなかいい雰囲気です。

この日の50元セットはキャベツの蛋餅とミルクティー。

 1番出口を出て高架下を歩いていくと前街という通りに出るのですが、その商店街の中にある朝食専門店が「早吧 Morning Bar」。おすすめはスキレットに盛り付けられた「玩味蛋餅」のシリーズ。蛋餅の皮が少し厚めでパイのようになっているのが特徴で、なかなか食べ応えがあります。

「早吧 Morning Bar」スタッフおすすめの「特製薯餅蛋餅」はハッシュドポテトが巻いてある蛋餅。

 どちらのお店もソースはカウンター付近にありますので、セルフでかけてからいただきましょう。

双胞胎手工蛋餅捲ㄦ
所在地 台北市士林區中山北路五段505巷29號
電話番号 02-2882-5529
営業時間 6:30~13:30、土・日・祝 ~13:00
定休日 不定休

早吧 Morning Bar
所在地 台北市士林區美崙街32號
電話番号 02-2832-5310
営業時間 6:00~13:00

 もちろん伝統的朝ごはんが食べたい方にぴったりのお店もあります。「永和豆漿大王」は1番出口を出てすぐにある大きな通り沿いにあるお店。故宮博物院行きのバス停もすぐそばです。豆漿、油條、鹹豆漿などザ・台湾スタイルの朝ごはんを堪能したいのであれば、やはりここがおすすめです。

外で食べるのも気持ちがいい「永和豆漿大王」。
揚げパンのような「油條」は定番商品。豆漿(豆乳)に浸して食べたりします。

永和豆漿大王
所在地 台北市士林區中正路215號
電話番号 02-2880-1213
営業時間 2:00~14:00

2017.06.12(月)
文・撮影=矢作晃之