京の食卓の必須アイテムとも言える“おあげさん”。おばんざい教室「五感食楽」主宰の小平泰子さんに、家でも外でも楽しめるおあげさんについてお伺いしました。

 第1回は、お家で作るおあげさんレシピを2品とおすすめのおあげさんをご紹介。

» 第2回 京料理の技が光る「たぬきごはん」
» 第3回 おあげたっぷり濃厚「カレーうどん」
» 第4回 繊細なだしが贅沢な「きつねうどん」
» 第5回 懐かしさを感じる甘いおあげ「きつね丼」
» 第6回 暑い夏にぴったり「冷しきつね」

懐が広いおあげさんは京の食卓の必須アイテムです

 京都人にとっておあげさんはとっても身近で、一家に一台ならぬ、一家に一枚は常備している存在です。実家でも、生のあげと刻みと九条ねぎは必ず冷蔵庫や冷凍庫にありました。

 甘辛に炊いたのもあって、酢飯にくるっと巻いて食べたり、かしわを詰めて炊いたり、ねぎと一緒に卵でとじて衣笠丼にしたりと、普段の食卓に欠かせなかったおあげさん。もちろん大人になった今も変わらず、揚げ立て買い立てはそのまま食べたり、煮炊きものにしたり。好きな大きさに切ってもう一回揚げて塩と黒七味や、醬油と実山椒で食べたり。味噌漬けにもできるし、黒蜜ときなこをまぶしておやつにもなります。卵ぐらい万能なんですよね。

 おあげさんのサラダには、生のおあげを使いました。豆腐屋さんで上質な油を使ってくれているので、油の風味も旨みのうちと油抜きはしません。日向夏など柑橘類を使って、ポン酢のような爽やかな味わいに仕上げました。もう一品のきつね袋は、中に薬味を詰めるため、おあげさんを開くのがポイント。とはいえ多少は破れるものなので、少しくらい大丈夫という気持ちで挑戦を。

 好きなおあげさんの料理は地元のお店にもたくさんあって、勧めたくなる味もあれこれ。こちらも好みの味を見つけてみてください。

◆ 「おあげさんのサラダ」のレシピ

■ 材料(4人分)
・油あげ:50g
・日向夏:1個
・クレソン:1束
・ルッコラ:3束
・貝割れ大根:1束
・みょうが:3個
・ラディッシュ:3つ
・ディル:適量
・しょうが:ひとかけ

【A】
・濃い口醬油:大さじ1
・オリーブオイル:大さじ1

・鰹節:10g

■ 作り方
(1) 油あげは縦3等分に切り、端から細かく千切りに。日向夏は黄色い部分の皮を剝き、芯を除いて適当な大きさに切る。クレソンは茎から葉を外し、適当な大きさに切る。ルッコラは3cmの長さに切る。貝割れ大根は根を落とし、3等分に、みょうがは端から小口切りにする。ラディッシュは根を落とし、ディルは茎から葉を外す。しょうがは皮を剝き、千切りに。

(2) ボウルに(1)、鰹節を加えてよく混ぜ、器に盛る。
(3) 【A】を混ぜ合わせたものを好みでかける。

2016.07.16(土)
Text=Mako Yamato
Photographs=Makoto Ito
Edit=Kanako Shibuya

CREA 2016年8月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

いまの47都道府県いいとこどり。

CREA 2016年8月号

日本のいいとこ、いいもの、おいしいもの!
いまの47都道府県いいとこどり。

定価780円