今日の絶景

今日の絶景

シチリア島の丘の上に立つ大神殿は
時代とともに役割も姿も転変した

Magnificent View #832
コンコルディア神殿(イタリア)

(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 シチリア島南部にあるアグリジェントは、紀元前6世紀からギリシャ植民地として栄えた街。オリーブやアーモンドの木が茂る丘の上には7つの神殿が残り、「神殿の谷」と呼ばれる一帯が世界遺産にも登録されている。

 なかでも最も保存状態がいいのが、ご覧のコンコルディア神殿。紀元前5世紀に建てられ、6世紀のビザンティン時代は教会に、アラブ時代はモスクに、ノルマン時代にふたたび教会に改築されという波乱の歴史を経て、18世紀に、神殿の姿に戻された。

 教会に改築した際、円柱と円柱の間を塞いで壁にしていたことが、結果的に建物を補強することになったというのは、やや皮肉な話。そのおかげで地震での崩壊も免れたのだという。

 大自然を背景に立つ姿は、圧倒的な存在感。時代ごとに役割を変えたこの遺跡は、ギリシャ神殿建築の最高傑作のひとつともいわれている。

2016.01.10(日)

文=芹澤和美

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