むっちりした生地のガレットはシードルとの相性も◎

左:ガレットを焼くエリックさん。故郷の味を再現します。
右:「ガレット・コンプレット」。エリックさんは、半熟卵にこだわります。

 ガレットを焼くのは、エリックさん。

 専用の丸い大きな鉄板に生地を流して、木製の道具で手早く伸ばして丸く広げます。卵を割り入れて、グリエールチーズをトッピング。周りを折って四角くしたら、バターを塗って出来上がり。熱々がテーブルに運ばれます。

 「一番ポピュラーなガレット・コンプレットです。卵は半熟!」とエリックさんはにっこり。

 香ばしいバターとチーズの香り。卵にナイフを入れると黄身がとろりと流れ出します。生地はむっちりしていて、日本人も大好きな食感。おすすめのリンゴのお酒・シードルを飲みながら、あっというまに完食。甘酸っぱいシードルとの相性が抜群です。

 「卵を別にしっかり焼いてガレットにのせるお店もあるんですよ」とエリックさんが教えてくれました。

 森の恵みという意味の「ガレット・フォーレスティエール」は、ハムとグリエールチーズをのせて焼いたガレットに、フライパンで別に炒めたきのことフレッシュクリームをトッピング。きのこの旨味が楽しめる一品です。

「ガレット・フォーレスティエール(森の恵み)」1,000円。きのこのソテー、スイス・グリエールチーズ、フレッシュクリーム。

 「ガレット・ベル・イル」は、麗しの島という意味。スモークサーモン、サワークリーム、ケッパーがのせてあります。スモークサーモンとそば粉の風味が合わさって、絶妙。サワークリームとケッパーでさわやかに味わえます。お店で人気の一品。

「ガレット・ベル・イル(麗しの島)」1,300円。スモークサーモン、サワークリーム、ケッパー。

 他にも、ガレットは種類が豊富。

 サヴォワ風と名付けられた「サヴォワヤード」は、ベーコン、キャベツ、タマネギのコンフィにフレッシュクリーム。

 「モンダレット」はアレット山風という意味で、きのこのソテー、グリエールチーズ、フレッシュクリーム。

 なぜか「オリエンタル」とネーミングされたものは、スパイシーなソーセージ・チョリソとタマネギのコンフィ、レーズンにグリエールチーズという組み合わせ。

 「モンターニャード」は山村風。生ハム、グリエールチーズ、卵で、野菜もたっぷり。

 どれも、それぞれに異なる味わい。どれを食べようか迷ってしまいます。「生地はそば粉と塩、水だけの基本的なレシピ。そば粉は北海道産など、日本のものもブレンドしています。おなかがすいていたら、軽く2枚は食べられるでしょう?」と眞理さん。

2015.11.08(日)
文・撮影=そおだよおこ