宝塚歌劇団の本拠地として知られる宝塚市。宝塚駅界隈は、観劇客でにぎわいますが、宝塚駅から阪急・今津線に乗って3駅目の、小林(おばやし)駅周辺は閑静な住宅街。小林駅の西口改札を出て線路沿いを北に行くと、踏切の手前の建物に白黒の不思議な旗が揺れています。

線路沿いをてくてく歩いていくと……。
窓辺に旗が揺れています。1階がカフェです。

 2014年11月17日にオープンした「Gwenn Ha Du(グウェン・ア・ドゥ)」は、フランス・ブルターニュ出身のエリック・オリビエさんと奥様の眞理さんがふたりで営むガレットとクレープのカフェ。表の旗はブルターニュの旗で、店名はブルターニュ語で「白と黒」という意味なのだそう。落ち着いた雰囲気の店内には、民俗衣装の黒い帽子も飾られており、香ばしく甘い香りが漂っています。

落ち着いた雰囲気の店内。
左から、エリック・オリビエさんと奥様の眞理さん。

「ブルターニュでは、町にクレープ屋がたくさんあります。お店それぞれでレシピも色々。生地にビールやサイダー、アルコール類を入れる所もあるんですよ」とエリックさん。「そば粉を使うガレットは、家では食べず、ガレット屋に食べに行く。小麦粉で作るクレープは朝食に食べます」

 「朝は、バターや砂糖、ハチミツを塗ってクルクル巻いたクレープをカフェ・オ・レに浸して食べるんです」と眞理さん。どちらも特別な食べ物ではなく、日常的によく食べられていると言います。関西人にとってのお好み焼きのようなものかも。

「ガレット・コンプレット」1,000円。卵、ハム、スイス・グリエールチーズ。

 ブルターニュの人々にとって、ガレットは夕食。お店に食べに行くと、まず、前菜として軽いガレットを食べ、2枚目に肉や魚を使ったものをメイン料理として味わい、さらにデザートとしてクレープを食べるのだとか。

 「ガレットもクレープも、火力が強い専用のクレープパンでないと、おいしく焼けません。焼いて冷凍したものがスーパーマーケットなどで売られているので、家ではそれを買っておいてフライパンで焼いて出すことが多いですね」。ブルターニュの人は本当にガレットやクレープが好きなよう。

 「同じブルターニュ地方でも、北は柔らかめ、南はパリパリと、それぞれ違う食感が好まれます。僕は北で、柔らかいのが好みなんです」とエリックさんは微笑みます。

2015.11.08(日)
文・撮影=そおだよおこ