穀物や野菜を中心とした食事法、マクロビオティック。この連載では旬の食材を使った簡単マクロビレシピを紹介します。オールベジとは思えないしっかりしたおいしさと食べごたえは、週末のブランチや友人の集まるパーティレシピにもぴったり。ストイックになりすぎない「ゆるマクロビ」をはじめましょう。

「人参」とリンゴのカクテルサラダ

 相性抜群の人参とリンゴをサイコロ状にカットし、「奇跡の種」と呼ばれる注目の食材「チアシード」を加えたドレッシングでカクテルサラダを作ります。

 チアシードをリンゴジュースに浸して作るゼリー状のドレッシングは、プチプチとした食感が癖になるおいしさ。体内の糖化(体の中の余分な糖がタンパク質と結びつき、タンパク質が変性・劣化して老化物質を作る反応のこと)を防ぐ効果もあると言われるチアシードは、アンチエイジングの観点から見ても頼れる存在です。

 また、不足しがちな栄養素であるオメガ3脂肪酸や食物繊維、植物性のタンパク質を手軽に取ることができる上、ビタミン、ミネラルの補給もできます。美肌効果のある人参とリンゴのサラダにチアシードのドレッシングを合わせた“食べるマルチビタミン剤”で、女子力アップ間違いなしです。

 キュートでかわいい盛付けなので、気分もあがります!

【旬の食材】人参

 「人参」はアフガニスタンが原産のセリ科の野菜です。

 セリ科の植物は、子宮卵巣の血流を良くし、婦人病の原因となる瘀血(おけつ)を取ると言われているので、女性にとっては毎日でも摂りたい食材です。

 マクロビ的には体を温める陽性に分類されるので、加熱せず生で食べても体を冷やしてしまう心配はありませんが、アスコルビナーゼという酵素がビタミンCを壊してしまうので、ジュースでいただくときには酢やレモン汁を加えましょう。加熱調理するときはその心配はいりません。

 また、免疫力を高め、粘膜を丈夫にするβカロテンは野菜の中でもトップクラス。βカロテンは油と合わせると吸収率が高まるので、オイルとビネガーを合わせ、サラダにして食べることもおすすめです。

 他にも肌の乾燥を防ぎ皮膚を滑らかにしてくれる効果もあるので、乾燥の気になるこれからの季節は積極的に摂り入れたい食材ですね。

2015.11.03(火)
文=中村恭子
撮影=秋元良平