「仮面ライダーオーズ/OOO」のアンク役で一躍注目を浴びて、念願の歌手デビューも果たした三浦涼介。俳優の両親の遺伝子を継いだ27歳の彼の意外な素顔に接近。

デビュー10年目で訪れたターニングポイント

――小学6年生のときオーディションを受けたそうですが、何のオーディションだったのでしょうか? ちなみに、俳優でもあるご両親の影響はあったのでしょうか?

 歌って踊るアーティストの方に憧れて、歌のオーディションを受けたのが、この道に入ったきっかけです。幼稚園ぐらいのときから、演技に対して興味を持ち始めていたんですが、その頃の記憶はあまりないですね。小学生のときにドラマ「家なき子」にハマって、友達を巻き込んで、よくシーンのモノマネをしていました。あと、昼寝している母親を見て、死んでしまうんじゃないかと想像してボロボロ泣いてみたり……。両親からの影響というものに対して、10代や20代前半の頃はどこか否定的だったんですが、今思うと、小さい頃からお芝居を観る機会が多かったですし、そういう環境で育っているので、少なからず影響はあったと思います。

――その後、02年に本格的に俳優デビューしますが、役者として意識するようになった作品や、転機を迎えた作品は?

 役者を意識したのは本当に最近のことで、デビューから10年はそういったことは考えていなかったですね。ちょうど10年目に「仮面ライダーオーズ/OOO」という作品に出会って、1年間役に没頭する生活を送ったんです。この仕事は自分にとってターニングポイントになるだろうと思っていましたし、全力でやることで念願の歌手デビューができるかもしれない、という思いはありました。実際に1年間やり遂げたことで、ひとつの達成感を得ましたし、歌手デビューも決まり、ようやく夢が叶ったという感じです。僕はあまり器用な性格じゃないので、あれもこれもはできないんですが、ここ2年ぐらいは、歌のキャンペーン期間が終わったら、お芝居に戻って、またそれがひと段落ついたら歌に戻って、という活動の仕方をしていて、そのなかで次第に役者を意識するようになりました。

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2014.07.18(金)
文=くれい響
撮影=三浦英絵