熱帯雨林に囲まれた野趣溢れる温泉でまったり

川に着くと、先客のカップルが既に温泉に入っていた。

 もちろん、パプアニューギニアの見どころは海の中だけではない。近隣の村を訪ねたり、マーケットに行ったりといった観光もできる。そんな中、ダイビング以外でもっとも楽しみにしていたのが温泉だ。いったいどのような温泉なのか、日本出発前から興味津々だった。

 リゾートから車で、ヤシの木畑が延々と続く風景を眺めながら30分ほど走り、ジャングルの中の小道を通って降りていくと川があった。ガル・ホットリバーだ。「ホットスプリングではなく、ホットリバー?」そう、この川には温泉水が流れているのだ!

左:川底の泥は肌にいいからと、ガイドのジョゼフが顔に塗ってくれた。というよりは柄を描いてくれた(笑)。
右:出来上がりはこんな感じ。シンシンが踊れそう?(笑)

 既に先客の白人カップルが川の中に入っていた。流れに手をかざしてみると、なんともちょうどいい湯加減! かすかに白濁しているお湯が流れている。水着は着てきたし、さっそく服を脱いで入ろうとしたら、ワリンディ・プランテーションリゾートから付いてきてくれたガイドのジョゼフが「ちょっと待って!」という。何かと思ったら、「この川の泥を塗ると肌がキレイになるから塗ってあげる」と。

川をさかのぼってジャングルを探検?

 なるほど、温泉の泥には美白効果がありそう。ジョゼフが顔に塗ってくれるということになり、泥を持ってきてくれた。目をつむっていると、泥を塗るだけなのにやけに時間がかかっている。で、目を開けてデジカメで自分撮りしたら写真のような顔に!! 同行のみなさんもそれぞれの柄を描かれ大爆笑!

まさにジャングル風呂!

 その後、各自全身に泥を塗った後に入湯。川面には熱帯雨林からツルが垂れ下がったりしていてワイルド感たっぷりだ。「あ~、いい湯加減」と、すっかり温まったところで気がついた。ここは赤道に近い熱帯、ホットリバーだから水風呂なんてないし、気温も30度オーバー。そう、涼む場所がなかったのだ! 車に戻って窓からの風を受けるまで大量の汗をかき続けることに。予想以上のデトックスとなったのだった。

 パプアニューギニアの旅は、最初から最後まで、笑いが絶えない素敵な旅だった!

ワリンディ・プランテーションリゾート
URL http://www.walindi.com/

たかせ藍沙 (たかせ あいしゃ)
トラベル&スパジャーナリスト。渡航130回超・50カ国超、海外スパ取材200軒超、ダイビング歴800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。著書は『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、楽園写真家三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』(PHP研究所)など。最新刊は薔薇でキレイになるためのMOOK『LOVE! ROSE』(宝島社)。
Twitter https://twitter.com/aisha_t
ブログ http://ameblo.jp/aisha

Column

トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート

大都会から秘境まで、世界中を旅してきた女性トラベルライターたちが、デジカメのメモリーの奥に眠らせたまま未公開だった小ネタをお蔵出し。地球は驚きと笑いに満ちている!

2014.07.01(火)
文・撮影=たかせ藍沙