Magnificent View #166
ロンドン塔(イギリス)

(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 テムズ河畔にたたずむロンドン塔が建造されたのは11世紀末のこと。イングランドを征服し、ノルマン朝を開いたウィリアム1世によって、要塞として建造された。「ロンドン塔」はあくまでも通称。正式名称は「女王陛下の宮殿および要塞」である。

 城壁に囲まれた敷地の中央に聳えるのが、四隅に塔を頂くご覧のホワイトタワー。1097年の完成当時は、ロンドンで最も高い建物だった。

 ジュエルハウスという棟には、王室のさまざまな宝物が展示されている。世界最大級のダイヤモンド「アフリカの星」など、必見のコレクションが満載だ。

 ロンドン塔のもうひとつの顔は、牢獄。ヘンリー6世、アン・ブーリン、ジェーン・グレイなど王室の成員、そしてトマス・モア、クロムウェルといった著名な人物が、この地で処刑されている。

 夏目漱石の短編小説「倫敦塔」は、この塔において悲劇の虜囚たちを夢想した名作だ。

Column

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2014.03.15(土)