「2世だとどうしても…」ミュージシャンを目指す次男への思い

――相川さんの仕事が子どもたちに与える影響は大きいと思いますが、ご自身と同じ道を歩もうと考えたり、相談されたりすることはありますか。

相川 長男と長女は、別の職業に、と言っていますが、次男はミュージシャンになりたいと言っています。彼は、幼稚園の頃から一度もドラムをやめずに今までやってきたので、ある意味すごいなと親としても思います。

 ただ、2世だとどうしても親の七光りなので。それを彼がどう越えていくのかというのはありますが、ミュージシャンという夢を目指すこと自体は、とても幸せなことだと思う。私は、彼が自分の好きなことを見つけられたのは、すごくいいことだと思っています。

――バンド活動をしていたりするのですか。

相川 バンドを組みたいと言っていますね。学校には、バンドを組むような友人がいないようですが、以前、私のうしろでドラムを叩く機会があって、それがメディアに出たんです。

 それからいろんな人が、一緒にギターやベースをやりたい、と声をかけてくれるようで、私は「やってみれば」と言っています。私は中高の頃、バンドをやりたくてもやれなかったので、羨ましいなと思いますね。

――相川さんの人生の中で、結婚・育児というライフステージの変化は、すごく大きな出来事だったのでしょうか。

相川 大きな変化でしたし、大きな学びでした。結婚して、3人の子どもを持ち、成長させてもらったなと思います。もちろん、大変なことやうまくいかないこともありましたけど、今は子どもたちに支えられている感じがすごくあるので、とても充実した時間を過ごせています。

撮影=志水隆/文藝春秋
スタイリスト=RYO

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2024.03.29(金)
文=佐藤 俊