◆退蔵院 陰陽の庭としだれ桜

 日本最大の禅寺であり、臨済宗妙心寺派の大本山でもある、妙心寺。広大な敷地には46の塔頭寺院があり、そのなかの一つ「退蔵院」では四季折々の景色が楽しめる。

 境内には「陰陽の庭」と呼ばれる2つの枯山水庭園がある。陽の庭の敷石は白、陰の庭の敷石は黒と、白と黒をモチーフにしたこの庭園は物事や人の心の二面性を表現している。

 2つの庭園の間にはしだれ桜が立っており、それぞれの庭園に覆い被さるように咲き誇る桜の花が、庭園の美しさをより際立たせる。

見ごろの時期:4月上旬~下旬

退蔵院 陰陽の庭としだれ桜(たいぞういん いんようのにわとしだれざくら)

所在地 京都府京都市右京区花園妙心寺町35
http://www.taizoin.com/

◆長岡天満宮の霧島つつじ

 長岡京市にある長岡天満宮は、霧島つつじの名所。八条ヶ池の中堤両側に樹齢百数十年の霧島つつじが約100株植えられており、その見事な咲きぶりは国随一とも評される。

 樹高は約2.5メートルにもなり、燃えるように真っ赤な花々は、見る者を圧倒するほどの鮮やかさ。

 ほかにも平戸つつじや琉球つつじといった品種のつつじも見ることができ、見ごろの時期には多くの参拝客で境内が賑わう。

見ごろの時期:4月中旬~5月上旬

長岡天満宮の霧島つつじ(ながおかてんまんぐうのきりしまつつじ)

所在地 京都府長岡京市天神2-15-13
https://nagaokatenmangu.or.jp/

2024.03.25(月)
文=佐藤由樹