#292 Minamiawaji
南あわじ(淡路島・兵庫県)

 兵庫県の南、瀬戸内の海に浮かぶ淡路島。面積は東京23区とほぼ同じ592平方キロメートルの、瀬戸内最大の島です。

 面積の大きさに加えて、北は兵庫と明石海峡大橋で、南は徳島と大鳴海門橋で結ばれ、本州や四国からクルマで行き来ができるせいか、“島”という印象をあまり受けません。

 今回はクルマで神戸方面から明石海峡大橋を渡って、淡路島へ。全長3,911メートル、世界第2位の長さの吊り橋です。フロントガラスから間近で見る大橋は、巨大な主塔と無数のケーブルが続き、まさに人類の叡智を結集したというにふさわしい壮大な建造物です。

 淡路島は南北55キロ、東西28キロと細長く、今回目指す南端の南あわじまでは、大橋を渡り終えてからさらに1時間半のドライブが続きます。

 島の南には鳴門海峡、西には播磨灘、島内の北や南東には山地、そして内陸には三原川流域に広がる肥沃な三原平野。瀬戸内式気候で年平均気温も15度と暖かく、豊かな食材に恵まれています。

2024.01.27(土)
文・撮影=古関千恵子