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白髪、抜け毛は腎臓の老化の表れ!

 そして、髪は血液だけで美しくはなりません。白髪、抜け毛は“腎臓の老化の表れ”とも考えられています。髪を美しく保つには、腎臓の働きを整えてあげることも必要です。腎臓は脳の中の髄液も作っており、脳までちゃんと栄養を届けることで髪にも栄養が行き渡ると考えられています。

 そこで腎臓によい食材といえば、黒豆や黒胡麻。それから海藻類もいいですね。髪にはミネラルも必要で、ミネラルを多く含んでいるワカメなどの海藻は積極的にとりたいところ。ほうれん草やきのこ類、また青魚などを組み合わせると、血の巡りがよくなり、髪に早く栄養が行き届くようになります。また髪の主成分はタンパク質です。毛穴を詰まらせたりしないように、脂質の多い肉類よりも、ヘルシーな大豆などでタンパク質をとりたいもの。

 こうして挙げてみると、ワカメと豆腐のお味噌汁に鰯や秋刀魚などの焼き魚、ほうれん草の黒胡麻和えという「THE 和食」の献立がいかに髪にいいか、わかりますよね。和食はやっぱり素晴らしいのです。

 また、ストレスが多いと頭皮が固くなるようです。肝機能が正常であることも大事。イライラして、ついお酒を飲みすぎちゃうなんて人はとくに気を付けてください。髪の毛のためには、夜、リラックスしてお風呂にゆっくりつかって、毛穴もきれいに洗い流しましょう。

谷口ももよ(たにぐち・ももよ)

「健康は日々の食卓から」と「美食同源」をテーマに、身近な食材を使った簡単で美味しい薬膳レシピを提案。なかでも豆腐や野菜を中心としたよりヘルシーな“ベジ薬膳”を提唱する。薬膳料理教室を主宰し、講師育成の薬膳講座を全国で展開。レストランへのレシピ提供や企業との商品開発など活動は多岐にわたる。著書も多数出版し、『身近な10の食材で始める薬膳ビューティーレシピ』(講談社)、『5色の野菜でからだを整えるべジ薬膳』(キラジェンヌ)で、グルマン世界料理本大賞グランプリを2度受賞。「東洋美食薬膳協会」代表理事、「全日本薬膳食医情報協会」名誉顧問、「日本豆腐マイスター協会」理事、薬膳料理教室「Salon de Maman」主宰。国際中医師。

●谷口ももよ公式サイト https://yakuzen-salon.com/
●東洋美食薬膳協会 https://orientalyakuzen.com/

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