ナチュラルな装いにぴったり
軽やかでエレガントな刺繍靴
森の中の子リスや雪山を駆け抜ける白馬、花園で遊ぶハトなど、思わず物語の続きを想像してしまうような刺繍が施された布靴。
童話の世界が繊細なタッチで表現されている靴には、国籍、年齢を問わず、多くの女性ファンがいます。
この刺繍靴を手掛けているのは、台湾の人気イラストレーターであるグ・シャオイン(古曉茵)さん。広告やウェブ、新聞、雑誌など、さまざまなメディアで活躍されている方です。
最近では台北市信義区にオープンしたJR東日本グループの商業施設「微風南山atre百貨」のメインビジュアルも担当しています。
そんなシャオインさんが2015年に立ち上げたのが「offoff theatre」というブランド。
シャオインさんは大学では映画や演劇について学び、卒業後は一時期、劇団に所属し、舞台設計やディレクター、演者として活躍していました。
そうしたバックグラウンドから、「劇場で感じるワクワク感」をコンセプトに、手作りの人形や布ブローチ、紙製品などを製作しています。
刺繍靴を手掛けるようになったのは、2017年にイラストレーター仲間のオガワナホさんと一緒に日本の手作りマーケットに出店したのがきっかけとのこと。
この時、「何か台湾をアピールできるものがないか」と考え、故郷・台南で仕入れた伝統的な刺繍靴を販売したそうです。
これが好評を得たことから、自分のイラストを入れた刺繍靴を開発しようと決心。自然や童話をモチーフにした刺繍靴が誕生することになりました。
現在は「walking to the wonderland」という名でシリーズ展開しています。
当初はアトリエやオンラインショップのみでの販売でしたが、今はアートスポット「華山文化創意園区」内にあるセレクトショップ「未來市」でも扱っています。
ここは台湾の注目ブランドを集めたショップで、ブースの一つが「offoff theatre」になっています。
カジュアルな装いの時でも足元から個性を表現できる刺繍靴。普段とはちょっぴり違うオシャレを楽しんでみてはいかがでしょうか。
2019.05.22(水)
文・撮影=片倉真理