国際列車も乗り入れている、北ロンドンのキングズ・クロス駅&セント・パンクラス駅周辺は、ここ10年以上もの長きにわたり、じわじわと開発が進んでいるエリア。

 運河をはさんで駅の北側に、昨年の秋にオープンしたのがコール・ドロップス・ヤード(Coal Drops Yard)というショッピング・モールです。

キングズ・クロス駅&セント・パンクラスの駅を出ると、案内のサインが出ています。
運河沿いにあり、夏は緑の人工芝エリアで憩う人で溢れます。
オリジナルの骨格を生かしつつ、モダンに生まれ変わったコール・ドロップス・ヤード。©John Sturrock

 その名前が示すとおり、もともとは19世紀のヴィクトリア時代に、主要燃料として使われていた石炭を、鉄道の荷台から文字通り落としていた石炭置き場。

 それが、ガラス工場やナイトクラブなどの変遷を経て、ショップやレストランなど約50店舗を擁するショッピング・モールとして生まれ変わりました。

期間限定で設置される、遊べたり、使えたりするオブジェも見もの。現在は椅子として使えるコマ型のオブジェが置かれています。

 総合文化施設やアートスクールが近接するエリアだけに、コール・ドロップス・ヤードに入っているのは、ちょっと個性的なショップやレストランたち。

 例えば、家具や照明を扱う英国人デザイナーのブランド、トム・ディクソンは、ショップはもとより、イスラエル出身のセレブリティ・シェフ、アッサフ・グラニットとのコラボでレストラン、コール・オフィスも同じ屋根の下に。

2018年春、ショッピング・モールのオープンよりも一足早く、ヘッドクオーターやスタジオ、ショップ、ワークショップ、ギャラリーと、すべてまとめて入居したトム・ディクソン。
トム・ディクソンがアッサフ・グラニットとのコラボで出店しているレストラン、コール・オフィス。ひねりのきいた中東料理を提供しています。

 アラン・デュカスもチョコレート・ショップと併せてカフェを展開。

 パリの自社でローストしたオリジナルブレンドと、シングルオリジンのコーヒーを提供すると同時に、豆の販売も行っています。もちろんホットチョコレートも健在です。

アラン・デュカスのチョコレート・ショップ「LE CHOCOLAT」とカフェ「LE CAFÉ」が並んでいます。カフェでは、コーヒー豆の販売も。©Pierre Monetta

文・撮影=安田和代(KRess Europe)