バリエーション豊かな
衣装にびっくり
スペインと聞いてフラメンコを思い浮かべる人も多いのではないだろうか。フラメンコの発祥はスペイン南部のアンダルシア地方。アンダルシアの民族性に、ロマ族、アラブ系民族の影響が加わり生まれたと言われている。
フラメンコの衣装を扱う「マティ」に行ってみた。広い店内にはズラリとフラメンコ衣装がハンガーに掛けられて並んでいる。ラックから1着外して見ようとすると店員さんに止められた。「私がお見せするから自分で動かさないで!」と。
実は私の行為は大惨事を招きかねないのだった。フラメンコの美しく広がるスカート「ファルダ」に使われる生地はかなりのボリューム。それぞれがとても重いのだ。うかつにハンガーを引っ張ると、長いハンガーラックが自分に向かって倒れてしまって大惨事となる。
店員さんに手渡された衣装はもの凄く重かった。これを着て軽やかに踊ることができるなんて凄い!
衣装には流行があり、今年は水玉などの普通の服のような柄や、上下に分かれたデザインなどが人気だという。
長いスカートとともに欠かせないのは「マントン」と呼ばれる大判の四角いショール。ショールの売り場の無数の引き出しの中には様々な色や柄のショールがあり、好みを伝えると店員さんが出してきてくれる。
「一番値段の高いショールを見てみたい」とお願いすると、見事な刺しゅうが施されたショールを見せてくれた。こんなゴージャスなショールならシンプルな衣装に合いそう。ショールだけ買って、パーティドレスに合わせるのもいいかもしれない。
ちなみにこの店、フラメンコだけでなく、クラシックバレエの衣装や各種コスプレの衣装、子供用の衣装も扱っているので、見るだけでも楽しめる。
Maty(マティ)
所在地 Hileras, 7 - 28013 Madrid
http://www.maty.es/
2018.12.13(木)
文・撮影=たかせ藍沙