目の前で繰り広げられる
歌と踊りに圧倒される

 フラメンコの衣装とスペイン扇子を見て、予備知識はそこそこ得られた。そこで、夜は生のフラメンコを観に行くことにした。

 マドリード王宮に近い歴史地区にある「コラル・デ・ラ・モレリア」は、フラメンコのステージを楽しむことができるタブラオだ。「タブラオ」とは、フラメンコショーのあるバーやレストランのこと。

 「コラル・デ・ラ・モレリア」は、1956年にオープンしたマドリードでもっとも古いフラメンコタブラオのひとつ。数々の有名ダンサーを世に送り出してきた。

 テーブルに座ると、まずはプリフィクスコースの前菜とメインを選ぶ。料理が運ばれてきて食事をしていると、食べ終わる前にショーが始まってしまった。

 料理も丁寧に作られていて美味しいのだけど、暗くなってしまうし、ステージに魅入ってしまうと食事どころではなくなってしまった。

 最初の歌と、踊りの1曲目までは写真撮影OKなので、写真を撮りたい場合はその間に。その後のショーは踊り手の集中力が高まり、さらに観客を引き込んでいく。

 ギターと生の歌声、そこにカスタネットや足を踏みならす音。昼間見た、フラメンコ用の靴の裏に打ち付けられたビスが叩き出す音が、ステージで観客を魅了するのだ。

 情感たっぷりに美しく舞う踊り手と、それらの歌と音のすべてがひとつになったときにフラメンコという芸術になるのだと実感。

 この日の夜の踊り手は、女性2人と男性1人。最初に踊り始めた女性は、ステージに上ってきたときには、女子学生のような、若くてやさしい顔つきだったのだが、踊りが始まると情念があふれ出し、何かに取り憑かれたかのような素晴らしい踊りを見せてくれた。

 その迫力のあまり、食べかけの料理のことを忘れてしまう人が続出だ。それぞれのソロも見とれてしまったが、最後は3人一緒にフイナーレの踊り! これがまた迫ってくるような気迫で圧倒されたか! 

 店の外に出ると、スポーツ観戦の後のような、ステージと一体化した後の心地よい爽快感があった。スペインに行ったら、滞在中1回は必ずフラメンコタブラオに行ってほしい。

Corral De La Morería
(コラル・デ・ラ・モレリア)

所在地 C/ Morería, 17-28005 Madrid
http://www.corraldelamoreria.com/jp

【取材協力】
イベリア航空

http://www.iberia.com/

たかせ藍沙 (たかせ あいしゃ)

トラベル&スパジャーナリスト。渡航約150回・70カ国、海外スパ取材約250軒超、ダイビング歴約800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。著書は『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、薔薇でキレイになるためのMOOK『LOVE! ROSE』(宝島社)など。楽園写真家・三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい世界の楽園リゾート』(PHP研究所)は台湾と中国で翻訳出版、第2弾『地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに… 青の楽園へ』(PHP研究所)も中国で出版された。新刊『ファーストクラスで世界一周』(ブックマン社)発売即重版決定!
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2018.12.13(木)
文・撮影=たかせ藍沙