#154 Cape Cod
ケープコッド(アメリカ)

 ケープコッドは、米国北東部のニューイングランド地方の中心部マサチューセッツ州に属しています。

 州の南東部に位置し、本土とケープコッド運河で区切られた半島が、米国人憧れのリゾートエリアであり、ジョン・F・ケネディゆかりの地でもあるケープコッド。ちょうど力こぶを作った腕のような形で延び、外側は大西洋、内側はケープコッド湾が広がっています。

 本土に近いサンドウィッチは1639年に生まれたケープコッドで最も古い町で、北米においてヨーロッパの人々が最初に移住した場所のひとつです。

 トチノキの街路樹が続く道路沿いには、美しく庭を整えた木造住宅が緑の中に点在しています。 板を重ねた外壁に三角屋根のケープコッド様式。 まさに“古き良きアメリカ”です。

 サンドウィッチの別名は「多くの沈没船を天国に送った町」。

 大西洋側は、水深が浅く岩礁が多いため、ニューヨークからボストンへ向かう船がたびたび座礁。その数1000隻を超えたそうです。

 そこで本土に地峡部を横断する運河を造ろうと、1623年に発案。工事の難しさから失敗は続き、1916年にようやく完成。

 運河ができるまでは、航行が難しい大西洋に面したケープコッド半島には多くの灯台が必要だったのです。

 そもそもケープコッドを目指したのは、ネットで見た「ハリケーンポイント・ライトハウス」という赤と白のボーダー模様の灯台の写真に一目惚れをしたから。

 ネット検索をしてみると、丁寧に地図まで出ていて、どうやらケープコッドにあるらしい。けれど、その地図にニューヨークの川の名前がある、英語でその灯台を検索しても出てこない、おかしいなぁ……。

 もうお気づきの方もいると思いますが、日本のディズニーシーにある架空の灯台を求めて、かの地へ。

2018.07.28(土)
文・撮影=古関千恵子