丸尾知美(まるお ともみ)さん
家族:夫、長男(17歳)、次男(14歳)
会社名:一般社団法人日本キャラベニスト協会
肩書:理事
働き方:フリーランス

子どもの笑顔のための
キャラ弁作りが評判に

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 子どもが生まれて、働き方を変えた人は多いだろう。追いかけていた夢をあきらめて育児に専念した人もいるだろう。その時は後退と思われても、それが決してマイナスになるとは限らないのが人生の面白さだ。

 丸尾さんは、英語が好きだった。高校生のときに交換留学でアメリカに行き、将来は英語を使った仕事をしたいと考えていた。大学卒業後は横田基地に就職、人事部長付きの秘書となり働いていたが、結婚し、長男を出産後に退職。専業主婦となり、子育てに専念した。

 「子育てはとっても楽しかった」という丸尾さん。男の子ふたりに恵まれ、育児をエンジョイ。2003年、子どもが幼稚園に入ると「お弁当の時間を子どもに楽しんでほしい」という思いで、見栄えのよいお弁当を工夫しながら作るようになった。

 ある時「子どもの好きな戦隊ヒーローの顔をお弁当にしたら喜ぶだろう」と思って作ったのが“キャラ弁人生”の始まり。子どもの笑顔がうれしくて、せっせとキャラ弁を作るうちに幼稚園で評判になり、自宅でママ友にキャラ弁の作り方を教えるようになった。

 そのうち、評判を聞きつけた知らない人からもキャラ弁講師を頼まれるようになり、「お弁当4KIDS」という教室を正式に立ち上げた。

教室の様子。誰でも簡単に、冷蔵庫にある素材でできるものを作る。

 2015年に設立された「一般社団法人日本キャラベニスト協会」の理事となり、現在は「キャラベニスト」の第一人者として活躍中。

 キャラベニスト協会では、「お弁当学マスター認定講座」という講座を開き、楽しいお弁当文化の理解と促進を図る。これは、単にキャラ弁の作り方だけにとどまらず、衛生面、栄養面、メニューの組み立て方やお弁当の詰め方など幅広く学ぶことができる講座だ。

 社団法人での仕事に加え、自宅での教室も継続しつつ、企業のイベントをこなし、メディアからの取材を受ける。国内のみならず、BBCやCNNなど海外からの取材も増え、若いころ培った英語力や秘書能力が、今役に立っている。

 「キャラ弁作りは大変、と思っている人が多いですが、コツさえつかめば簡単。多くの人に楽しさを味わってほしいんです」と語る丸尾さん。

子どもたちへのキャラ弁は日々進化していった。海苔、ハム、カニカマ、スライスチーズや卵などでご覧のできあがり。

 素材は冷蔵庫を開ければいつでもあるようなチーズやハムなど。道具もつまようじやストローなど身近なものを使う。特別なものは何もない。あるのはちょっとしたコツと愛情。お弁当箱を開けたときに子どもがパッと笑顔になるようなお弁当作りを、伝え続けている。

<次のページ> 細切れの時間を使って作りおき

2018.01.19(金)
文・撮影=HITOMINA

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