知る人ぞ知る美食の国、マレーシア。この連載では、マレーシアの“おいしいごはん”のとりこになった人たちが集う「マレーシアごはんの会」より、おいしいマレーシア情報をお届け。
東京・大塚で月500食を売り上げる人気料理
寒い日はマレーシアの“赤い麺”で温まろう
オレンジ色のスープに青菜の緑、卵の黄色のコントラスト。食欲をそそる見た目だけど、こりゃそうとう辛そうだ~と覚悟してスープをすすると、おっ……舌にしみこむのはスープの深いコク。海老のうま味、野菜の甘さ、唐辛子の辛さは……数秒遅れてじんわりと。これこれ! マレーシアの「海老麺」です!
もしかして、現地で食べるよりもおいしいんじゃ!? と、心のなかで拍手喝采しているのが、今回紹介する東京・大塚にあるマレーシア料理店「ラムリ」の「海老麺」です。
「ラムリ」の海老麺の特徴は、なんといってもスープ。味の決め手は、干し海老をたっぷり使った自家製サンバルで、ラーメンのタレのように使います。つまり、1人分用の小鍋にサンバルを大さじ1杯程度を入れ、鶏スープでのばして仕上げ。ラーメン的にいえば、このスープは海老と鶏だしのWスープなのです。
もうひとつの特徴は、麺。米麺のフォー、ビーフン、卵麺の3種から、お客さんが好きな麺を選ぶことができます。1種にしてもいいし、2種、3種を混ぜてもOK。麺をミックスすると、食感や風味の異なる味を同時に楽しめるので、一杯のおいしさが2倍にも3倍にもふくらむのです。
ゆでた麺に熱々のスープをかけ、仕上げに、にんにく油、揚げネギ、自慢のサンバルをさらにのせて。つるっと気軽に食べる麺というより、腰を落ち着けてゆっくり味わいたい一杯が完成です。
さて、スープと麺以外にもうひとつ、注目ポイントがあります。それは、腹減り男子も満足のボリューム!
2018.01.12(金)
文・撮影=古川 音(マレーシアごはんの会)