#139 Toronto Islands
トロント島(カナダ)

湖にだって立派な波が立つ!

広大な湖側の南岸では、風によって波が立つことも。

 カナダのオンタリオ湖に浮かぶトロント島で、湖にも波が立つことを、はじめて知りました。北アメリカの五大湖の中で最小とはいえ、四国の4つの県の総面積とほぼ同等のサイズがあれば、湖だって風によって波が起きるのですね。

 荒れた湖面を前に、この先に隣国のニューヨーク州があるかと思うと、これまでの“湖”の概念が変わってきます。

ダウンタウンのすぐそばに位置するトロント島。クルーザーは車代わり?
センターアイランドは島全体が公園のよう。

 トロントのダウンタウンの対岸に浮かぶトロント島には、主に3つの島があります(全部で15島)。それぞれの島は橋や陸続きでつながり、東西の全長は約5キロ、面積2400平方メートル。

 ツーリストに人気が高いのは、センターアイランドです。広い芝生エリアや蓮が浮かぶ大きな池、フェリー埠頭の近くにはレストランや更衣室&ロッカーなどもあり、のんびりと過ごすのにちょうどいい環境が整っています。

閉園後のミニ遊園地は、ノスタルジックな雰囲気が倍増。
フェリーの出発時間になると、一斉に人々が埠頭へ向かいます。

 センターアイランドの観光スポットといえば、綿あめやポップコーンの甘い香りに誘われる、ノスタルジックなミニ遊園地でしょう。

 ポニーが回るメリーゴーランドや、回転するコーヒーカップ、園内を回る小さな機関車、スローペースな観覧車、池に浮かぶスワンボートなど20あまりのアトラクションは、どれも穏やかな気分で楽しめるものばかり。子供たちが帰った閉園後は、しんみりとした郷愁がさらに増して感じられます。

2017.12.30(土)
文・撮影=古関千恵子