かつては王族たちのリゾートであったオアフ島ワイキキ。その歴史を継ぐホテルに迎えられ、極上の日々を。

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聖水湧く海辺の館は
アロハの心を受け継ぐ

◆Halekulani(ハレクラニ)

 1917年、オアフ島でホテル事業に携わっていたキンバル夫妻は、「ハレクラニ(天国にふさわしい館)」と呼ばれるホテルを受け継いだ。

ガーデンコートに茂るヤシの木は、「ヘルモア」と名付けられ、王家に親しまれたヤシ林の面影を保つ。

 さっそく夫妻はスタッフを率い、完璧なサービスを追求。ハワイアン・ホスピタリティの真髄をホテルのすべてに息づかせ、百年にわたり世界屈指と賞される名門へと磨き上げた。

左:白いオーキッドの花が浮き上がるプールの向こうがカヴェヘヴェヘ。聖なる水はハレクラニの地下を通り、海へと向かう。
右:ホテルの歴史を見つめてきたキアヴェの木は残念ながら、樹齢を終えた。しかし、新たな芽がすでに。

 一世紀を経た今も、キンバル夫妻がもたらしたアロハの精神は深く根付く。温かいもてなしは行き届き、各国からのゲストを心から和ませる。エレガントな雰囲気に満ちた館内や庭園でも、細かな配慮が尽きない。色使いを控え、シンプルに整う客室で過ごせば、ハワイの至福は極まる。

左:客室の9割以上から海を望む。
右:ダイニング「ハウス・ウィズアウト・ア・キー」。昼下がりには季節の彩りも豊かな「シャンパン・アフタヌーンティー」(49ドル)を。
ダイヤモンド・ヘッドの眺望も感動的な「ロイヤル・スイート」。

 歴史ある名門の信条として、地元の文化との深い繋がりも大切にする。敷地内では建物や庭、カヴェヘヴェヘを巡り、その伝承を聞くツアーも。プログラム「フォー・ユー・エブリシング」の利用により、イオラニ宮殿やシャングリ・ラ邸などの入場は無料となる。ハレクラニから通じる未知のハワイを訪れてみたい。

左:敷地内の歴史ツアーでは歴史家であるヒイナニさんが当地にまつわる伝説を紹介。
右:聖なる海辺でフラを披露するのは歴代のミス・ハワイたち。2017年には16年のミス・ハワイであるアリソン・チュウさんが早くも登場。

Halekulani(ハレクラニ)
所在地 2199 Kalia Road, Honolulu
電話番号 808-923-2311
客室数 453室
料金 オーシャンビュー 835ドル~、スイート 865ドル~
https://www.halekulani.jp/

【日本での問い合わせ】
帝国ホテル ハレクラニ・リゾーツ予約センター

フリーダイヤル 0120-489823

取材・文=上保雅美
撮影=阿部 浩
コーディネート=工藤まや、よしみだいすけ