安心のダイニングで
一流シェフの味を堪能

クラブフロア宿泊ゲスト専用ラウンジの朝食。妊婦さんに人気があるのは、やさしい味の鮑粥。

 妊娠中は食べ物にはとても気を遣うし、子どものアレルギーがあると、レストランでのメニュー選びもなかなか悩ましい。ましてや、海外となればなおのこと。その点、ホスピタリティの厚いホテルのダイニングは、安心して食事ができる。

クラブラウンジの朝食ブッフェ。小さな子連れで利用できるエグゼクティブクラスのラウンジは貴重。

 すべてのゲストを対象にしたオールデイダイニングの「カフェ アン ドゥ トロワ」は、朝食ブッフェに並ぶ焼き立てのクロワッサンが大人気。これを目当てに宿泊する人もいるほど。

 スイート宿泊のゲスト専用のクラブラウンジ(スイート宿泊以外でも追加料金を払えば利用可)の朝食も豪華だ。5ツ星ホテルにクラブラウンジがあるのは当然として、ここが特別なのは、子連れでもOKということ。マナーを守りつつ、ベビーカーを押して楽しそうに食事をするファミリーもたびたび見かける。

「カフェ アン ドゥ トロワ」で世界各地の料理が食べられるのは、フランス人と台湾人の2人の料理長がそれぞれに腕を振るっているから。

 幅広いメニューを楽しむのなら、ランチは「カフェ アン ドゥ トロワ」へ。ここでは2人の料理長が腕を振るう。フランス人料理長による前任地マカオでの経験を生かしたポルトガル料理から、台湾人料理長による台湾名物の牛肉麺まで、メニューは幅広い。

オープンキッチンの「ベンコット」。台北にあるイタリアンの中でも人気が高い。

 台北きっての人気イタリアンとして知られているのは、「ベンコット」。シェフのローリス・ピスティッロが手掛けるイタリア各地のテイストをミックスした料理は、洗練されていながらも、素材を生かしたものばかり。もちろん、妊婦さんも、ステーキはウェルダン、サラダの生ハムやカルパッチョは別の食材にアレンジして、家族や友人と一緒に食事を楽しめる。

日本では母体にいいといわれる鮑は、中華料理が得意とする食材。ここ「雅閣」のメニューにもあり。

 マンダリン オリエンタルに泊まるのなら、中華料理もしっかり味わっておきたい。「雅閣」は、現代アートと中国アンティークを配した独特の空間が印象的なチャイニーズダイニング。フカヒレに鮑、雲南ハムに目の前でサーブされる北京ダック……。メニューにずらりと並ぶ高級食材のオンパレードにも圧倒されそう!

左:季節の果物を駆使したスイーツやサンドイッチ、スコーンが楽しみな「ザ ジェイド ラウンジ」のアフタヌーンティー。
右:見た目にも美しいスイーツの作り手は、フランス人パティシエのグレゴリー・ドアイヤン。その佇まいに女性ファンも多し。

 食の楽しみは、ランチやディナーだけにあらず。「ザ ジェイド ラウンジ」では、季節感を味わえるスイーツやサンドイッチと、厳選した上質の台湾茶が楽しみ。翡翠をあしらったシノワズリな空間と、フレンチ風のスイーツとパティスリー、そして本格的なチャイニーズティーというユニークなマッチングにも、心がくすぐられる。

 プレママだって、赤ちゃんや小さな子ども連れのママだって楽しく旅したい。そんな気持ちを、さりげなくサポートする「マンダリン オリエンタル 台北」は、胃袋もしっかりと満足させてくれる。

マンダリン オリエンタル 台北
所在地 台北市松山区敦化北路158号
電話番号 02-2715-6888
http://www.mandarinoriental.co.jp/taipei

芹澤和美 (せりざわ かずみ)
アジアやオセアニア、中米を中心に、ネイティブの暮らしやカルチャー、ホテルなどを取材。ここ数年は、マカオからのレポートをラジオやテレビなどで発信中。漫画家の花津ハナヨ氏によるトラベルコミック『噂のマカオで女磨き!』(文藝春秋)では、花津氏とマカオを歩き、女性視点のマカオをコーディネイト。著書に『マカオ ノスタルジック紀行』(双葉社)。
オフィシャルサイト http://www.serizawa.cn

2017.05.07(日)
文・撮影=芹澤和美