【U】

●打ち切り
日本最短はあの巨匠原作。残念すぎる結末

――Uchikiri

 TVアニメが、視聴率の低下やスポンサーの都合などで予定されていた放送回数より早く終わってしまうこと。手塚治虫の漫画を原作とした『ドン・ドラキュラ』(1982年)はたったの4回で、「日本最短で打ち切りになったアニメ作品」といわれている。

●鬱展開
観たいけど観たくない。視聴者の試練

――Utsu Tenkai

 観ていると気分が暗くなるような話の展開のこと。登場キャラが大切な人を失う、戦いに負ける、痛々しい行動を続けるなど。鬱展開があまりに続くといやがられる傾向があるが、その後のストーリーを盛り上げる効果もあるので、必ずしも悪い演出ではない。

[作品例]
・『新世紀エヴァンゲリオン』
・『交響詩篇エウレカセブン』


【V】

●V編(ぶいへん)
緊張が走る、アニメ制作の最後の作業

――V Hen

 ビデオ編集の意で、テレビ局に納めてあとは放送するだけというところまで編集する、アニメ制作最後の山場。編集室で行われ、監督やプロデューサー、製作委員会の偉い人などが立ち会う。塗りのミス、撮影ミスなど大きな問題が発覚した場合には、連絡を受けたスタッフが大急ぎで修正する。


【W】

●www(わらわらわら)
派生形が大量に。一般化したオタク語の代表

――www

 「笑う」を表す2ちゃんねる用語。「(笑)」の進化形。アニメファンの間でもよく使われる。派生形も多く、「草生える」「芝生」(「w」の文字の形が草が生えているように見えるためこのように使われる)や「ワロタ」などがある。相手によっては大量に使うと引かれる場合もあるので、メールなどで使用の際は注意。


【X】

●○○×○○(カップリング)
公式も妄想も。これがあるからアニメは最高!

――○○×○○(Coupling)

 ふたりのキャラクターの組み合わせのこと。恋愛関係だったり、友達以上恋人未満の微妙な関係だったりすることも多い。もちろん妄想にも使い放題。BLなどで使われることも。

[用例]
○○○×△△△は、私史上最高のカップリングだ。


【Y】

●予告が本編
数秒の完成度が高すぎて、もはやひとつの作品

――Yokoku ga Honpen

 本編かと思ってしまうぐらい、クオリティの高い次回予告も多い。『サザエさん』の「じゃんけんぽん」や『新世紀エヴァンゲリオン』の「この次もサービス、サービスゥ♪」など締めのセリフが記憶に残るものも。逆に2010年あたりから本編の尺を稼ぐために予告を省略、またはWebサイトで公開というパターンも増えた。

●嫁
愛してやまないキャラクター

――Yome

 漫画やアニメのなかで最も好きで愛情を注ぐキャラクターのこと。「俺の嫁」ともいう。残念ながらモニターや紙から出てくることはないが、生きがいになるほど大切な存在になることも。


【Z】

●属性
あなたは何属性が好き? キャラの多様なカテゴリー

――Zokusei

 キャラの特徴を表すカテゴリー。「ツンデレ」「ボクっ娘」「ドジっ娘」「妹」「魔法少女」「元気っ子」など、性格や能力、職業、立場、外見などで非常に細かく分類されている。

●ZZZ…(ぐーぐーぐー)
寝てる場合じゃない。深夜こそがゴールデンタイム

――ZZZ…

 主に23時以降に放送されるアニメを指す「深夜アニメ」。1990年代後半に大人も楽しめるアニメが深夜に放送されるようになり、その後は増え続けて2015年には年間170以上の作品が放送。たまには夜ふかしして、アニメに没頭してみるのもいい。

2017.02.23(木)
text=Rina Hirabayashi
illustrations=Keita Mizutani

CREA 2017年3月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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