今日の絶景

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江戸時代初頭の大阪が描かれた屏風を
オーストリアの古城が守り抜けた理由

Magnificent View #1229
エッゲンベルク城(オーストリア)

(C)Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 オーストリア南部の都市、グラーツに立つエッゲンベルク城は、神聖ローマ帝国の貴族、ハンス・ウルリヒが1625年に建てた城。12カ所の門が12カ月を、365個の窓が一年の日数を象徴するなど、宇宙を表現したユニークな設計だ。

 2006年、17世紀初頭の大阪城と城下を描いた「大坂図屏風」がこの城で見つかり、大きな話題を集めた。

 オランダ商人が日本から持ち帰ったとされるこの屏風はもともと、高さ約1.8メートル、幅約5メートルの八曲屏風だった。だが、1754年に行なわれた城の改修時に解体され、部屋の壁の装飾の一部となっていた。

 原型は壊れたものの、結果的にこのことが幸いした。第二次大戦中、城の所蔵品はソ連軍に略奪されたが、壁に組み込まれた屏風は無傷で残ったのだ。

 日本からヨーロッパへ渡った歴史的・美術史的に貴重なこの屏風をきっかけに、エッゲンベルク城と大阪城は友好城郭提携を締結。今後も、調査と交流を続けるという。

2017.02.10(金)

文=芹澤和美

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