マレー半島とボルネオ島北部にまたがる常夏の国、マレーシア。実はこの国、知る人ぞ知る美食の国なのです。そこでこの連載では、マレーシアの“おいしいごはん”のとりこになった人たちが集う「マレーシアごはんの会」より、おいしいマレーシア情報をお届け。多様な文化が融け合い、食べた人みんなを笑顔にする、とっておきのマレーシアごはんに出会えますよ。

地元密着型の夜市は、ローカルグルメの宝庫です

 アジアの夜市といえば、みなさんはどの国を思い浮かべますか? 台湾、それともベトナム? 夜市は作りたてほかほかの料理が並び、地元の人が集まるにぎやかな場所。じつはマレーシアにも、おなじ夜市の文化があります。

 夕方6時ごろから露店が立ちはじめ、家族連れやカップルが続々とやってきます。おめかしをしている人はほとんどおらず、みんな普段着でぷ~らぷら。その光景は、人々の日常そのもので、幼いころ大好きだった日本の縁日にもそっくり。だから私はマレーシアの夜市がとても好きなんです。

夜市は観光地ではないので、マレーシア人と同じ視線で食べ歩きができる。
ローカルグルメに一挙に出あえるのも夜市の醍醐味。

 マレーシアでは夜市のことを「ナイトマーケット」、もしくは「パサマラム」とよびます。

 毎日開催のところもありますが、週に1回、週末だけ、という夜市も多く、夜市に行きたいなら、まず日程のチェックをしましょう。また、夜市は人々が暮らす住宅街で開かれるのがほとんどで、都心のビジネス街や繁華街ではあまりお目にかかれません。

 そこで今回おすすめするのは、マラッカのナイトマーケットです。クアラルンプールから車で約2時間、マレー半島の南部に位置する世界遺産の町マラッカ。週末限定で開催しているジョンカー通りの夜市は、地元のマレーシア人で大賑わい!

マラッカ、ジョンカー通り(正式名Jalan Hang Jebat)の夜市は、金土日のみ開催。夜市をたっぷり楽しみたいなら、プラナカン様式で有名な「ホテル・プリ・マラッカ」での宿泊がおすすめ。歩いて3分の好立地。

2016.12.02(金)
文・撮影=古川 音