マレー半島とボルネオ島北部にまたがる常夏の国、マレーシア。実はこの国、知る人ぞ知る美食の国なのです。そこでこの連載では、マレーシアの“おいしいごはん”のとりこになった人たちが集う「マレーシアごはんの会」より、おいしいマレーシア情報をお届け。多様な文化が融け合い、食べた人みんなを笑顔にする、とっておきのマレーシアごはんに出会えますよ。

マレーシアの日常に欠かせないお菓子

町のいたるところにお菓子の屋台がある。商品は1個単位や小分けになって売られているので、気軽に味わえる。

 マレーシア人は、年齢を問わず、性別を問わず、お菓子がとにかく大好き! たとえば、会社のミーティングにお菓子が用意されていて、スーツを着たおじさま達が、甘~い“クエ”(現地語でお菓子)をほおばりながら熱~い議論をかわしているのは日常茶飯事ですし、午後3時のおやつタイムは一斉休憩という会社もあるほど。

 そんなお菓子好きの集まる国ですから、お菓子の種類の豊富さは驚くほど! それも、単に甘いだけでなく、ほんのり塩味をきかせたり、素材にトウモロコシや干し海老を使ったりと、日本人の発想をはるかに超えた魅惑の味のオンパレード。

左:バナナの葉を容器にした「トゥプン・プリタ」、薄緑の「クエ・バカール」など、どれも日本人好みのやさしい甘さ。
右:作りたてほやほやのお菓子が並ぶ屋台。好きなお菓子を1つずつ注文できる。

 また、鮮やかな色合いのお菓子が多く、一見日本人の味覚にはマッチしないのでは、と思われがちですが、実際に食べてみると、あらビックリ、日本人好みの味がたくさん! 和菓子にも通じる素朴な味わいで、毎日でも食べたくなります。

 あれもこれも紹介したいのですが、まずは、わたしがマレーシアに到着したら一目散に買いに走る「クエ・ラピス」を中心に、もちもち食感の“蒸し菓子”をお届け。日本人も食べやすい、甘さひかえめの伝統菓子です。

2015.05.15(金)
文=古川 音
撮影=古川 音、三浦奈穂子