コルシカ最大のエッセンス「マキ」

左:アジャクシオ市内のホテルの朝食で出できたのもマキのハチミツ。
右:田舎道を歩いているとマキの香りが漂ってきます。

 さて、先述したマキは、ワインに限ったことではありません。ビールの香り付けにも使われますし、マキのハチミツもあります。ナポレオンはこの独特の香りで、目隠しをしても故郷がわかると言ったそうです。アジャクシオから30分ほども車を走らせて市中を少し離れれば、独特の香りを放つマキが生い茂る。それがまさにコルシカの世界観なのです。

左:アジャクシオのホテルでオーダーした「ル・クラブ・デュ・マキ」16ユーロ。マキの風味いっぱいのクラブ・サンドウィッチ。
右:白ワインとともにサービスされたのはグリッシーニ。コルシカがフランスとイタリア両方の文化を持っていることがわかります。

 マキが用いられるのは食の世界だけに留まりません。ハンドソープ、ボディウォッシュ、石鹸などのコスメティックやバスグッズにもたくさん使われています。

左:Made in Maquisと書かれたハンド&ボディソープ。
右:マキの花という名前の石鹸。お土産にしたら喜ばれそう。

 灌木? 密生した色々な植物? イマイチ言葉だけでは伝わりにくいマキですが、ハチミツなど日本でも手に入るものもありますので、ぜひコルシカの大自然と人々に思いを馳せながらマキの香りを感じてみてください。

2016.08.11(木)
文・撮影=須藤みほこ