自身が立ち上げた劇団をクビになる

――その後、東京理科大学在学中の19歳のとき、段田安則さんの芝居を見て、感銘を受けたことが俳優を志すきっかけになったそうですね。

 学生時代はバラエティとドラマが好きなTVっ子で、深津絵里さんのファンだったのですが、大学1年のときに、友達と一緒に深津さんが出演された舞台「陽だまりの樹」を観に行ったんです。それが初めて自分でお金を出した演劇体験。それで、1幕目の最後で段田さんが泣いて暗転していく演出を観た瞬間に、なぜか「俺も向こう側にいきたい」と思ったんです。その後、この世界に入って、段田さんにお会いしたときに、「僕、あの芝居を観て大学辞めたんです」と言ったら、「そんな責任は負いたくない」と言われました(笑)。

――それを機に大学を中退し、ご自身で一人芝居を始められるまで、2年以上ありますよね。

 大学をすぐやめて、俳優の養成所に入りました。それでワークショップなどに参加したり、劇団の研究生になったんです。でも、誰かが立ち上げたものでなく、自分でやらなきゃダメだと思って、すぐに止めちゃうんですよ。それで最終的に行きついたのが、一人芝居だったんです。その後も、僕が声をかけて、役者仲間数人と「ヤニーズ」という劇団を作ったんですが、「ムロはアツすぎて俺たちとは違う」とクーデターが起きまして、立ち上げた僕がクビになりました(笑)。その後も活動していた「ヤニーズ」には一度、復活したのですが……やはり、離れてしまいました。

<次のページ> 芝居を続けるために選んだ道

2016.05.27(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘

SHARE

この記事が気に入ったら「いいね」をしよう!