世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、週替わりで登板します。

 第56回は、毎年北イタリアで行われる白トリュフ祭りの模様を、たかせ藍沙さんがレポートします。

ピエモンテ州はまさにワイン天国!

トリノからアルバに移動する途中、起伏に富んだ斜面にブドウ畑が広がる風光明媚な風景が続く。
アルバの周辺では、バローロ種とバルバレスコ種のブドウが育てられている。

 イタリアのアルバは白トリュフで知られる街。いくつかある産地の中でもっとも上質で高価な白トリュフが集まるという。毎年、収穫シーズンの10月中旬から11月中旬の週末に特設会場が設けられ、白トリュフはもちろん、様々な食材やワインを購入することができる。日本からのアクセスは、空路でピエモンテ州の州都トリノに行き、そこから車ということになる。友人たちとトリノで待ち合わせた。

 トリノからの移動の途中、まずはワイナリーに立ち寄ってワインテイスティングを楽しむことにした。なぜなら、アルバの周辺は、バローロ種、バルバレスコ種などのブドウ畑が広がり、上質のイタリアワインが醸造されているエリアなのだ。あらかじめ調べておいたワイナリーに電話で予約。白トリュフ祭りの特設会場は夜8時まで開いていて充分間に合うので問題なし。

左:「ブルーノ・ロッカ」に着くと、大量にワインを購入して帰るグループに遭遇。「君たちの分はないよ!(笑)」と去って行った。
右:ワインテイスティングは2階のダイニングで。手前のテーブルでは先ほどのグループがテイスティングしていたようだ。

 最初に向かったのは木の葉がトレードマークのワイナリー「ブルーノ・ロッカ」。到着して車から降りると、ちょうど先客が車にワインを積み込んでいるところだった。それも大量に。私たちと目が合うと、「君たちのワインはもうないよ。僕たちがぜーんぶ買っちゃったから。えへへ」と、いたずらっ子のように笑う。そして、車の後ろに天井まで積み上げて帰って行った。「きっと人気のワイナリーなのね」と期待が膨らむ。

4種類の赤ワインをテイスティング。どれも香りがよくて美味しかった。

 案内されたのは2階のダイニング。テーブルがふたつあり、手前のほうは先ほどのグループがテイスティングを終わったばかり。奥のテーブルに案内された。説明を受けながら、4種類の赤ワインをテイスティング。こちらでのテイスティングは無料なので、機会があったらぜひ。気に入ったワインがあれば購入もできるけれど、押し売りはされないので安心して。

 まだ時間があったので、もう1軒「ラ・スピネッタ」でテイスティングしてからアルバへと向かった。

左:こちらは「ラ・スピネッタ」のテイスティング。ワイナリー内を見学してからのテイスティングとなる。私たちは見学に間に合わなかったので、テイスティングだけ参加させていただいた。
右:「ラ・スピネッタ」のラベルは、動物の絵が特徴。

BRUNO ROCCA(ブルーノ・ロッカ)
所在地 Strada Rabaja’60, 12050 Barbarseco, CN
電話番号 +39-0173-635112
URL http://www.brunorocca.it/eng

LA SPINETTA(ラ・スピネッタ)
所在地 Via Annunziata 17, 14054 Castagnole Lanze, AT
電話番号 +39-0141-877396
URL http://www.la-spinetta.com/

2014.10.21(火)
文・撮影=たかせ藍沙